スタバを乗り越えるカフェ 85度Cが中国で成功した理由(一)
テーマ:中国市場情報
近頃、上海では、とあるカフェの名前をよく見かけるようになりました。
それは台湾の85度Cです。
2007年上海に進出し、一年半で55軒のチェーン店展開を達成。
現在のチェーン店の数は100を超えました。過去にないほどの成長と遂げています。
アメリカのスタバのような上海に進出しているカフェの大手は少なくありませんので競争もあります。
あの有名なスタバを超える85度Cは一体どのような秘訣を持っているのか、紐解いていきましょう。
第一に、85度Cの販売コンセプトは中国の市場に向いています。
それは「五つ星ホテル品質のものを普通の価格で提供する」ことです。
実際に商品のパンやケーキなどに使われている高級食材はごく一部です。
でも、「五つ星の品質」と「普通の価格」がもたらす『お得感』は中国の消費者の心をつかみました。
中国に進出する際に、費用対効果をアピールする方法は何にでも通用する有利な武器です。
第二に、豊富な品揃えとスピード感です。
85度Cが他のカフェに勝つ理由に、圧倒的なパンの種類とその更新スピードもあげられます。
しかし、ここで疑問となるのが『カフェなのに、なぜパンの種類を増やすのか』です。
というのも、実際には中国と台湾はコーヒーを飲む習慣がないのです!
欧米のコーヒーの消費量に対して、中国は僅かその20分の1です。
ですから、よく知らないコーヒーよりも親近感のあるパンを主役として取り入れています。
85度Cをパン屋と認識している人も少なくありません。
店を利用すれば利用するほど、消費者はパン以外のコーヒーにも自然と注目します。
次回も85度Cを紹介しますので、ぜひお楽しみに!