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0186〜0237 開目抄 0206:14〜0207:09
第31章 二乗の守護無きを疑う
本文
仏前の誓いはありしかども濁世の・大難のはげしさ・をみて諸天下り給わざるか、日月・天にまします須弥山いまも・くづれず海潮も増減す四季も・かたのごとく・たがはず・いかに・なりぬるやらんと大疑いよいよ・つもり候。
現代語訳
仏前では法華経の行者を守護すると誓ったが、末法濁世の大難の激しさを見て、諸天は怖れをなして日蓮を守護しないのか。日月は天にまします。須弥山は今もくずれてはいない。海潮も増減し、春夏秋冬の四季も形のとおり違(たが)わないが、法華経の行者にさっぱり守護がないとはどうしたことか、と大なる疑いが、いよいよつもってくるのである。