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読書ノート129- book129-

ソクラテスの弁明

ソクラテスの弁明


2015-01-05 18:57:14
苦痛、淋しさ、不安ーー心の痛みは聞いてくれる人がいると半分くらいは楽になるものです。こうやって香月さまとお互いに思いを伝え合うことで、少しでも心が軽くなるものです。本当に有り難いと思います。


苦も楽も友と分かちて師弟道


私、新たに今年の目標を5つ決めました。

1.なるべく娘に声をかける

2.なるべく無駄遣いを減らす

3.なるべく奥さんへの嘘を減らす

4.なるべく体を鍛える

5.なるべく早寝早起きする


中国との関わりはやっぱり大きく、一度関わると離れられません。やっぱり中国の悠久の歴史、風土、国土、懐の大きさでしょうか。


上海で3月までにまず3件のお客さんができますように今猛然と祈る毎日です。


仕事始めは毎年のように年末調整でフル操業です。チェックしていたら、なんと宮崎県の歯科医院の年末調整が。先生は名古屋市在住。????

「最近こういうの多いなあ」

給与支払報告書は宮崎県、合計表は名古屋税務署!!


今夜はまた柳川で上海の営業会議です。


今日から読書は「ソクラテスの弁明」(プラトン著)

ーー妻への弁明、最近直ぐに見破られっぱなし(T-T)要注意ですf(^_^;


両腕にブツブツが出来てムヒを塗ってもひかないものですから、皮膚科クリニックへ行ってきました。

割りと美人の女の先生

「いつ頃から出できました?」

「年末あたりからです」

「あ〜結構かきむしってありますね」

「はい、奥さんにあまりに浮気追及されてこうなりました」

「あ、そうですか。それだったら来られる病院は違うんではないでしょうか」

「あ、そうですか。どちらの病院に行けばいいでしょうかね」

「さあ、どうでしょうか。精神病院がいいかもです」

「やっぱりそうですか」

「念のため塗り薬出しときますね、4〜5日様子を見られて下さい」

「はい」


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村岡花子童話集

村岡花子童話集


◎利口な小兎
「お前こそよくもよくも俺を騙したな」と言うや否、物凄い勢いで綱を引きました。

◎ナミダさん
「この島から抜け出す道は一つしかありません。笑うんです。笑いさえすれば、池もだんだんに水が引いてきて、わたしたちも逃げられるようになります。ですけど、そうお嬢さんのように泣きつづけていらっしたのじゃ、ご自分の涙で溺れておしまいになりますよ」

◎考えすぎた船頭さん
この人はむやみにたくさんのことをしたがる人で、始終、あれもしなければならない、これもやらなければならないと考えてばっかりおりました。

◎めぐみの雨が降るまで
「私はあなたたちを助けよう。私を下へおろしてください。私は自分の生命(いのち)をあなたたちにあげます!」

◎ポストへ落ちた蝶々
「ううん、大丈夫。今日はどうしたんだか、十銭切手が、一枚だけよけいにはってあるんだ。いつもと同じおもさだのに、女中さんが、なにかまちがったんだろうよ。だから、はずしても、ちょうどいいんだ。君、これがうまくとれるかい?」

◎鈴蘭の花
「この木の上に病気の鳥がいるらしいわ。綺麗なお花を見たいって言ってるから、あたしお見舞いにいってあげたいわ。せいのびして上へ上がっていきましょう。……」

◎森の白うさぎ
「そらごらん。わたしがいったとおりです。人間の子どもは、なかなかたくさん仕事があって、キャラメルばかりしゃぶってはいられません。きれいな絵本を見るのは、学校のおさらいを、よく、してからのことです」

◎果物畑のたからもの
「お父さんがおっしゃったのはこれだった。なるほど、このお金は畑の中にあったのだ。畑の中に金貨の壺がかくしてある、それがほしければ、土を掘れ……そうだ、土を掘れというのはいっしょうけんめいに働けということだったのだ」

◎小松物語
昔の小松、今の大松は嬉しさに涙をポロポロとこぼしました、寒い十二月の朝ですから、その涙はそばから凍って、氷柱(つらら)になりました。ちょうどそのとき、太陽が出まして、氷柱の上に照りましたので、まるでクリスマス木(ツリー)の蝋燭のようにキラキラ光りました。

◎羽根の折れた小鳥
「…わかったか。せかいじゅうで、一番えらいのは、しんせつなことをする者だ、よわい者にいばらずに、やさしくしてやるのが、ほんとうにつよいのだ」

◎みんなよい日
「おやおや、固い握りこぶしだ。これじゃあ仕方ないな。せっかく、おみやげをたくさん持ってきたのだが、こんなに固く握っていては、入れてやることができない。……」

◎動物の相談会
「ああ悪かった、今までほんとうに僕は乱暴だった。カナリアに恥ずかしい。……

◎花の時
他の者はわたしのところに花があるときだけしか訪ねてくれませんが、あの大きい蜂だけは、夏になってすっかり花が落ちてしまってからも、ちょいちょい、寄ってはいろいろのお話を聞かせてくれましたの。

◎春子の夢
「僕たちのことなんて、けっして考えてくれないんだ。僕たちおもちゃに、もし心があったら、どんなに悲しくて、いやな気持ちで、つらいだろうかっていうことなんか、ちっとも考えないんだ」と、熊公はまた言いました。

◎くしゃみの久吉
「はっはっ、はっくしょん……おやっ、ふしぎだなあ……はっはっ、はっくしょん……フ、はっ、シ、くしょん、ギ……はっくしょん」

◎不思議なお面※※※
「よし、いったん自分の心で、いつもやさしい顔をしていようとけっしんしたら、きっとやりとげられるだろう」

◎黒兵衛物語
「でも、黒兵衛は礼儀を知ってましたよ、父さん。夜中に僕んとこへちゃんと“サヨナラ”の挨拶にきましたもの。
美代ちゃん、黒兵衛の万歳を言ってやろうよ」

◎みみずの女王
「あたしのように立派なからだを持ってるみみずは、どこにもいやしない。
お庭から道ばたから、どこからどこまで探したって、あたしほどのきりょうよしは、見つからないわ」

◎夏のサンタクラウス
「雨じゃなかった、雪の玉と氷柱よ、溶けてきたんだわ」……月夜の晩にはいつでも、気をつけてお婆さんを見ようと約束いたしました。

◎さびしいクリスマス
「……お母様はちゃあんとお前たちを上から見ていますから、安心して、いい子になるんですよ。さよなら! また逢いましょうね」

◎謎の犬
人間でも犬でも一番偉いことは何かいい仕事を一生懸命にすることだということをたぶん、ワイリイは知っていたのでございましょう。

◎王様の行列が黒猫から
ひどい目にあったのは黒猫です。その日一日かかっても、まだお腹の皮の穴に、つぎがあてきれませんでしたとさ。

◎たんぽぽの目
「あたし、お歌が大好きなの、お父さん。あたし、大きくなったら、お歌をつくる人になりたいの。なれるでしょうか、どうでしょう」

◎すいれんの村
「すいれんさん、おはよう」
「すいれんさん、おやすみ、また、あしたね」
「星の子どものすんでいるみずうみへいこう、星の子どものきいているところで、そうだんしよう。星の子どもにきいてもらおう」
 

人間革命第8巻

人間革命第8巻
人間革命第8巻

すべてが煩悩即菩提、生死即涅槃。

上海でお客さんが一件もできないのは、
方法論ではなく宿業の問題。

宿業を使命に!

九州内17/九州外65/期日前6

只今激闘中(^o^)


命に染み入る一節

◎真実

人びとの悩みには、病気や貧乏が多い。これを解決できないようでは、真実の宗教とはいえないだろう。広宣流布という遠大な理想を実現するにも、社会の人びとを苦しめる、病気や貧乏の解決を第一歩としなければ進むことはできないのだ。

ある宗教の説くところが、必ず実証されて、時と、所と、民族と、環境を問わず、ただ一つの例外もなく実証されるならば、その宗教の説く『教え』は、すなわち『法則』であり、『真理』であると、いわなければならない。

これまでの罪業ゆえと、深く信じた彼女は、ひたすら、その罪の消滅を願わずにはいられなかった。夜を徹して唱題に励んだ。

◎推進

その奥さんは、普段から亭主を大事にしていないな。御本尊様を不敬した根本の原因は、ここにある。

夫婦喧嘩が、信心のことが問題となって起こったとしても、その本当の原因は、たいがい別のところにあるものだ。

たいていは女房が、亭主に対して、喧嘩をしかけるものだ。すると女房がいちばん大事にしているもので、亭主にとっては、金のかからないものを壊してしまうんだ。感情のうえから、こんなことになってしまう。

君は、それでは御本尊を拝んでいる甲斐がないと思うかもしれないが、そうではない。仏法のうえから考えれば、君には、大金を損する宿命があったんだよ。それが信心のおかげで転重軽受できて、二十万円ですんだのだ。

今、二十万失ったとしても、それ以上のものが必ず入ってくると確信するんだね。また、そのような力をもてる自分になることです。それが信仰というものだよ。……必ずそうなっていく。

『敵に臨みて急暴なる休(なか)れ』
……さすが宋江です。『しまった』を『しまった』で終わったなら、ただの人間だ。自分の失敗の因が、彼の一念の狂いにあったことをいち早く悟り、窮地をいかに脱するか、いよいよ宋江という人物の真価が、ものをいう時が来たわけだ。

いずれにせよ、参謀室は、学会の縁の下の力持ちであることに甘んずる覚悟がなければ、使命を果たすことはできまい。

「先生、私もそのことを、さっきから考えておりました」

「十月、今度は一万人だな。できるか」
「できます。必ずやります。十月には、見事な総登山を、お目にかけたいと思います」
伸一は、一点の迷いもなく即答した。

◎学徒
国主諌暁が成功しようが、しまいが、大聖人様の仏法が、未来永遠に伝わらないことには、どうしようもない。むしろ、令法久住ということの方に、大きく、深く、重点を置かれたと、私は思っている。

西洋の思想では、ゲーテの『ファウスト』が最高峰であるが、それより仏教の方が優れているらしい。なかでも法華経というのは、その最たるものであるということになっている。

◎明暗

夜ごとの座談会、辛抱強い真実の仏法に関する啓発運動ーーこれらは地味な活動であるが、署名運動より、はるかに根気と、忍耐と、研鑽と、努力とを必要とする。しかし、彼は、それこそが、遠回りのように見えようが、最も根源的で着実な生命変革の運動であると確信し、胸中深く誇りと自信とをいだいていた。

ユネスコ憲章の前文
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」

では、何をもって、移ろいやすい人間の心に、平和の砦を築くことができるか

現代において、人間がいちばん無知であるのは、どうやら自分の心に関してであるといって差し支えないのではないか。

その折、私は教授法にかけては抜群で、絶対の自信があると、大見得を切ってしまった。すると牧口先生は、じっと私をみていたが、「君は、うまくいけば、すばらしい人物になるが、悪くすると、とんでもない人間になる」と言われた……

あれほど一生懸命に頭に入れた学問も、なんの役にも立たず死んでしまっていると思っていたが、今、考えると、それが全部生きていたことだ。この経験のなかに、恐ろしいまでの真実があった。つまり、仏法を根本にすれば、すべてが生かされるということだ。

◎多事

いよいよ御書に説かれた道門増上慢が出始めたところだよ。つまり三類の強敵のうち、第二の道門増上慢が約束通り出てきただけの話だ。

このあと、広宣流布が進むにつれて、いよいよ最後の第三類の強敵、僭聖増上慢の時代が必ず来るだろう。これは手強いことを覚悟しなければならない。

その時、もし退転でもすることがあったら、なんのために、せっかく信心をしてきたのか、わけがわからなくなってしまう。
その時こそ、しっかりしんなくてはなりません。そこで、自分の一生が、栄光か破滅か、そのいずれかに決まることを知らなくてはならない。

妙法の
広布の旅は
遠けれど
共に励まし
共々に征(ゆ)かなむ

人間革命第9巻

人間革命第9巻


2015-01-30 23:46:54
◎発端
「砂原問答」
永瀬清十郎(1794-1856年)は、まず篠原常八の格好を見て、厳しく問い詰めた。
「その方は、首に頭陀をかけ、手に数珠を持ち、千箇寺詣と申して、修行者の様子であるが、これは、なんの義によるものか」

方便のさまざまな教えは、一面のみの真理を説いたものであり、相互に矛盾する場合もある。しかし、真実の教えに立脚した場合には、方便の教えも部分的な真理としてつつみ込まれ、活用することができる。これが「開会」である。

戸田は、現代における公場対決とは、いかなる形式を指すのか思索を重ねていた。…身延の本尊雑乱をつくことは極めて重要であり、…身延側は…日蓮本仏論、一閻浮提総与の御本尊などについて攻撃してくるにちがいない。

◎小樽問答
「凡人の知恵は後から出るというが、われわれの作戦は、想定されるあらゆる事態に備えて、的確な対策を立てねばならない。勝負は、今、ここで決定するといってよい。知恵は、今こそ必要なのです。後から出る知恵は、知恵ではない。それは後悔というものだ。悔いない戦いとは、事前の作戦の優劣にかかっているのだ。これから将来にわたっての広宣流布の法戦も、いつも、この原理を忘れてはならない」

「どっちの題目だ!」

第一は、実長が「立正安国論」の正意を破ったことである。

「倩(つらつ)ら微管(びかん)を傾け聊(いささ)か経文を披(ひら)きたるに世皆正に背き人悉く悪に帰す、故に善神は国を捨てて相去り聖人は所を辞して還りたまわず、是れを以て魔来り鬼来り災起り難起る言わずんばある可からず恐れずんばある可からず」

「立正安国論」に示された、この「神天上の法門」は、妙法を根本とする日蓮大聖人の教えの根幹であり、…日興上人は神社参詣を厳禁されていた。

日向
“法華経の持者が神社に参詣すれば、諸天善神も来下するのだから、神社参詣は結構なことである”

まさしく、「立正安国論」の教えを破る邪義である。

第二は、謗法への布施である。

「法華経の題目を以て本尊とすべし」

「本門は題目を詮ずる下準備ですか?」

身延側の司会者は、形勢不利と見て、時間切れを告げた。

◎展開
彼の孤独な思索には、前年の秋ごろから、彼をとらえて話さぬ大きな構想があったのである。

“時は、来ている”

“いや、時期尚早だ、まだ十八万世帯にすぎぬではないか。慎重を期すべきだ……”

「広宣流布は、どこまでいっても、結局は御本尊様の仕事です。自分たちがやっていると思うのは、一種の傲慢です。…御本尊さまは、適任者となり得る人を、必ずつくってくださるはずだ。…」

「わかったか!」

「民衆のなかに生き、民衆のために戦い、民衆のなかに死んでいってほしいと私は願う。
名聞名利を捨て去った真の政治家の出現を、現代の民衆は渇望しているんだ」

◎上げ潮
戸田は、北海道の汽車の窓から、遠い原野を眺めながら、異常なまでに寡黙になることがあった。来し方のすべての意義が、彼は、今、わかったのである。

“あのことも、このことも、一つとして無駄なことではなかった。過去の種々(くさぐさ)は、すべて見事に蘇生しているではないか!”

もしも、過去のある境遇や事件が一つでも欠けていたとしたら、今日の彼という存在はなかったであろうことを、戸田は、心に反芻しながら、じっと寡黙になっていたのである。

『創価学会が来たから、皆、戸を閉めて裏から逃げてしまえ』

『創価学会問答十二か条早わかり』

◎実証
大聖人が、「時を待つ可(べ)きのみ」と言われた、その「時」が、まさしく彼の眼前に迫りつつあった。
“恩師・牧口先生に、ひと目、お見せすることができたら、どんなに、この光景を喜ばれたことだろう……”

つまり、人は、なんでも思うことはできる。次から次へと思うことによって、使命感の陶酔で終わる人の、いかに多いかを見れば、戸田の十年にわたる実践活動こそ、一人の人間における、偉大なる人間革命であったといわなければならない。

“信心の漂民になってはいけない。生活に根を下ろさない信心ほど危険なものはない……”

「……しかし、今の話を聞いていると、一応、決意は立派なようにみえるが、心の底では、御本尊によりかかっていやしないか。
新潟で、これからも一生懸命、広布のお役に立つ活動を続けるから、御本尊様は、君の生活を、当然、守るべきだ、といったような、虫のよい安易さが、君の決意を甘やかしているように、私には思える。……困難に決然と立ち向かう勇気よりも、御本尊様の加護の方を先に当てにしている。ぼくは、そんな意気地なしを育てた覚えはない!」

「君が信心していなかったとする。そして事業に敗れて、妻子と共に路頭に迷っている。そこで君はどうするか。……」

しかし、思わぬ出来事や困難が重なって、深夜、われに返ると、絶望的な気持ちになる時もあった。しかし、信心に敗れてなるものかという、必死の頑張りが一家を支え、苦闘を乗り越えさせていった。

信心の日の浅い方々は、学会のことをあまり知らないのですから、こちら誹謗記事に対して、まだ免疫性が全くないわけです。

「道理証文よりも現証にはすぎず」

そこにこそ、無認識、偏見という壁を打ち破り、万人に、正義と真実を示しゆく証明の力があるのだ。

「マスコミが、“しまった”と思った時が、広宣流布だ」

「振り返って、長い間の折伏生活を考えるに、ここに座っている幹部は、大した人物ではありません。並べておいて言っては、申し訳ないが、なぜ大したものではないかというと、会長がどだい、大したものではないから、幹部も大したものではないという訳です」

この年(昭和30年)、創価学会は、19万4,239世帯の折伏を敢行し、三十万世帯を、はるかに越えたのであった。

【今日の聖教から2015.1.30(金)】
◎名字の言
2020年、東京五輪の時は、戦後75年の夏を迎える。

【今日の我が家】
心の病に苦しむ娘。22歳。
すぐにいじめられ、変人扱いされ、人の中に入っていけない。
行けるのは学会の会合だけ。
題目もあげるのもきつくなってきた。
もうどうしていいかわからない。

私が最初に心の病になったのも22歳。
しかも、折伏をやったあと。
娘も折伏をやって宿業がどっと。

私「自分も肩肘張ってた時期があった」
妻「お父さんが娘の病気が一番わかる」
私「全部乗り越えてきたからね」

王子と乞食/マッサンとリタ



マッサンとリタ

マッサンとリタ
2014-12-24 23:52:31
朝ドラの「マッサン」。
「マッサンとリタ」を読み、私自身のことと重なる点が多く、考えさせられました。
マッサンと私を重ねてレポートしました。
暇なときに一読して戴ければ大変有り難いです。

マッサンとリタ
ジャパニーズ・ウィスキーの誕生

◎はじめに
竹鶴政孝は、これら新施設の完成を見届けるようにして、1979(昭和54)年に85歳の生涯を閉じた。

リタの最愛の令息、竹嶋威氏に捧ぐ

◎ウィスキー修業時代
リタは…借金を抱えた医師の父親を亡くし、手に職のない自分のような娘には、結婚に人生の活路を見出すしかないという現実は、はっきりと自覚していた。

ーー我が娘と重なる!!
仕事ができない、人の中でうまくやっていけない、社会に適合できない娘……結婚に人生の活路を見出だすのも一つかもしれない。しかし、その前にあの性格は治してやらないと……(/_;)/~~

◎寿屋勤務時代
日本の洋酒市場は当時とても狭く、イミテーション洋酒の独壇場……果たして……買い手がつくのか……この問題が常に付いて回った。……竹鶴の夢は、…幾多の試練にさらされながら紆余曲折した経緯を辿ってゆくことになる。だが、彼はこの夢を決して諦めなかった。そして、人生を洋酒一筋に捧げたからこそ、その夢は達成されたが、それは想像を遥かに越えた険しい道のりであった。

ーー私の上海とも重なる!
「上海」の「税務市場」は「今」とても狭く、 「大手税理士法人」の独壇場……果たして……どれだけの「お客さん」がつくのか……この問題が常に付いて「回っている!」……「猿渡」の夢は、…幾多の試練……紆余曲折……だが…夢を決して諦めなかった……想像を遥かに越えた険しい道のりであった。


その頃、竹鶴の胸中には、寿屋のウイスキー蒸留技師として自分の人生は順風満帆であるといった思いがあったかもしれない。だが、実際、彼の前途に待ち受けていたものは、まだ予測のつかない新たな挫折であった。

ーーその頃、「猿渡」の胸中には、「税理士」として自分の人生は順風満帆であるといった思いがあったかもしれない。だが、実際、彼の前途に待ち受けていたものは、まだ予測のつかない新たな挫折であった(*_*)

今日の夕飯時ーー
妻「軽躁病はまだ治ってないかも」
私「実の成る木をまた書いたら即入院かも!」


竹鶴は…スコットランド流製法は、資金がかかりすぎる…と、ようやく理解した。鳥井にとって、竹鶴の存在自体が今や贅沢品となってしまった。

「猿渡」は…「人の三倍努力法」は、資金がかかりすぎる…と、ようやく理解した。「妻」にとって、「夫」の存在自体が今や贅沢品となってしまった。 (-.-)


◎起業家時代

戦争になれば、もちろん外国からウィスキーは輸入されない。それは、ようやく歩き始めた竹鶴のウィスキー事業にとって、ある意味では好都合であった。結局、日本の洋酒市場はサントリーとニッカの独壇場となり、これら、二社は、軍隊で将校が飲む酒の本命はわが社の製品、との謳い文句で営業を拡大していった。

晩年のリタのノートの中に…

昔の私には勇気があった
昔の私は大胆だった
昔の私はきれいだった
少なくとも人はそう言ってくれる

でも今
また若くなりたいとは思わない
年をとるのも悪くない
幸せを感じていたい
ただ、それだけ

ウィスキー蒸留とブレンデイングに関しては他に並ぶ者のない技術・知識を誇った竹鶴も、事業経営者として必ずしも万能であったとは言い難い。彼は商人ではなかったし、営業能力に特に優れていたとも言えなかった。

ーー「低料金の記帳代行と低価格の個人確定申告」に関しては他に並ぶ者のない技術・知識を誇った「猿渡」も、事業経営者として必ずしも万能であったとは言い難い。彼は商人ではなかったし、営業能力に特に優れていたとも言えなかった。


◎挑戦、そして成功

リタ
「老いていくのは孤独なことだけれど、自分の人生は自分でつくってきたのだというこちを忘れたくないわ」

スコットランドで過ごした1919年と1920年は、竹鶴にとって一つの信念を確立する時期でもあった。……「小さい方がよいこともある」……ウィスキー製造の規模が大きくなりすぎてしまうことに対する彼の懸念を読み取ることができる。晩年の二十年、確かにニッカは成長し大きな繁栄を遂げたが、竹鶴は質を犠牲にして量をとるようなことを決して喜びはしなかった。

◎訳者あとがき
「人と人の出会いに歴史の源流がある」

世界史は一つの文明が他の文明を駆逐する動態である。劣位なテクノロジーはいずれは優位なテクノロジーにとって代わられるからである。しかし「文化は融合する」。その違いはあっても優位という尺度は文化には似合わないからである。これが本書の隠されたもう一つのヴィジョンであると解釈する。

◎新刊に寄せて
多様性と需要性に象徴される内なる国際化こそ、柔軟かつ強靭な社会形成にとって必須条件であり、とりわけ現代日本が挑戦しなければならない課題の一つである。竹鶴夫妻は、その強い意志と深い慈愛をもって自らの人生に挑戦し続けた、まさに内なる国際化に向けて時代が選んだ特別の人であったかもしれない。

29(129)王子と乞食
  王子と乞食

マーク・トウエーン作
村岡花子役

◎役者のことば

「わたしはこれを急いで書き上げてしまおうなどとは毛頭望まないほどに、楽しんでこの著作をしている。話の筋を君に話したことがあっただろうか? 物語は一千五百四十七年一月二十七日の午前九時から始まるのだ……」

マーク・トウェーンはこの一巻の中で、王子と乞食の位置を換えさせ、それに依ってその二人に銘々相手の負っている生活の重荷を理解し同情することを学ばせようとしたのですが、……ついにヘンリイ八世の王子、エドワード・チュードルを主人公として撰んだのでした。

正しくして世に容れられず人の世のあらゆる艱難と誤解と迫害とを一身に受けたイエス・キリストの一生に就いて知る人が、この小説を読む時、身は尊い王家に生まれながらも虐げられ嘲られて冷い世をさまよい歩き、真の友を求める若き王子の上に、単なる小説の主人公という以上に、何か一種暗示的なものを読み得るようにさえ感じられます。

一九五八年(昭和三十三年)一月
村岡花子

神父アンドリュウ
神父アンドリュウ

一 王子と乞食の誕生
一六世紀もそろそろなかば過ぎようというころのある秋の日、ロンドンに住むカンテイという貧乏人の家に、男の子がひとり生まれた。それと同じ日にロンドンの市中の、チュードルの宮殿で、待ちに待たれた男の子がうぶ声をあげた。

二 トムの成長
夜、一文ももらわずから手で帰ると、まず父親にさんざん小言をいわれ、むちでうたれ、その次に、恐ろしい祖母からまたもう一度、小言とむちを、父親よりもなおはげしくあびせかけられなければならないことも、よく知っていた。

三 トム、王子に会う
「こんなものを着てみたいのか? じゃあ、ひとつやってみようじゃないか。さあ、おまえのそのぼろをぬいで、このピカピカしたのを着てみるがいい。ほんのちょっとの間の楽しみだけれど、ゆかいなことはやっぱりゆかいだろう。まあ、できる間だけ楽しもう。そして、人がこない中にまた取りかえちまえばいいよ」

四 王子の苦難
「馬洗の池へ引きずってっちまえ! 犬はどこにいるんだ? そら来い、ライオン、そら、ファングスも来い。やっつけちまえ、やっつけちまえ」

五 宮殿のトム
「……国王様、わたくしは乞食の生まれでございまして、あなた様のごけらいの中の一番いやしい者でございます……」

六 王子の練習
へやにつめている従者たちの方は、あっちへさがりたくてむずむずしていたが、トムの口から許可がでないので、動くことができないのだ。

七 食事のしくじり
「どうか、助けてくれ、鼻がかゆくてたまらないが、こういう時にはどうするきまりなのか、早く、早く教えてくれ、もう、とてもがまんができない、早く、早く!」

八 玉璽のゆく
ハートフォールド卿
「たわけめが! 余が巡幸の時に持ってゆく小玉璽が宝庫の中にあるにではないか。大玉璽がなくなったら、なぜそれで間に合わせぬのじゃ? なにをまごまごしているのじゃ? 早くゆけ! きゃつの首をもってくるまでは、ふたたび、ここへ出るな、わかったか」

九 テームズ河の盛典
「皇太子様のお通りだ、エドワード殿下のお通りだ」

ああ、泥小屋の中に生れ、ロンドンのごみの中で育ち、ぼろとあかと辛苦にのみしたしんできたトム・カンテイよ、これはまあ、なんという光景だろうか!

十 橋のたもとで
そこで親愛盃(ラビング・カップ)と呼ばれている大盃ーー昔、戦国時代に、諸侯が臣下たちに忠節を誓わせた時、万が一にも盃を片手でいただきながら、片手で短剣をぬいてかかって来るような裏切者でもあってはとの用心から、両手でなければ持てない大きなカップを使ったという故事にちなんだ、大きな酒のコップになみなみと注いだのを、船頭は昔からのきまりにある通り、片一方の手でそれを持ち、片一方の手ではいかめしくナプキンをだすまねをした。

十一 市会議事堂で
絹のクッションの中に、なかば身を埋めるようにして腰かけているトム・カンテイにとってはこの光景はなんともいいようのないほど、荘厳なまた驚くべきものであったーーそばにすわっているエリザベス王女やジェーン・グレイ姫には、そんなことはなんでもないふつうのことなのだった。

ナイト授与式
ナイト授与式

十二 拾った家来
「起て、ナイト・サー・マイルス・ヘンドン」
国王は厳かにいいながら、ヘンドン剣を取り、それをヘンドンの肩へあててナイト授与式を行ったーー「起て、そしていすにつけ。その方の願いはききとどけた。英国のあらんかぎり、王位の続かんかぎり、この特権はその方の一家に与えられるであろう」















 

かわいそうに
かわいそうに

十三 王子の雲がくれ
おいらの町さおなごがいた
 おいらの町に住んでたよーー

『おなごは亭主にーー』

おなごは亭主を好きながら、
 他にも男を好いていた

『女は亭主を好きながら
 他にも男を好いていたーー』

「この悪魔の手下めッ! わけをいえ。いわなけりゃ命はないぞ!」

十四 国王ばんざい
「わたしがどんな悪いことをしたので、神様は広々とした野原や、せいせいした空気や、太陽の光の中から、わたしをこんな所にとじこめて国王なんかにして、こんなに苦しめるのだろう」



国王トム
国王トム

十五 国王トム
「それはけしからん。英国の法律が個人の自由をうばうというのは、どうもいかん。売りたい者には売らせるがいいじゃないか」

十六 宴会
「良民たちよ、満足に思う」

トムは帽子をかぶったまま食卓にすわった。少しも臆する様子はなかった。それというのも、つまりカンテイの一族が、やはり帽子をとらずに食事したからなので、こればっかりはトムの育ちと皇室のならわしとが、まったく一致したただ一点だったのだ。

十七 フーフー第一世
怒りと恥で、小国王の目には涙があふれた。彼は心の中に思った。
「たとえば余が、このものたちにむかって、ひどいひどい仕うちをして、そのふくしゅうにあったのだとしても、これよりはげしいふくしゅうにあえるものじゃない。ーーまして余はこのものたちに恵みをかけてやろうとしたのだ。それにこのやりかたはなんという恩しらずのことだろう!」
国王は胸をかきむしられるような悲しい思におそわれた。

十八 逃げだした国王
「乞食でどろぼうだ。あれはそちの金をだまして取ったうえに、財布まですっている。そちがぜひともこいつの病気をなおしてやりたいというのなら、そちの杖でこいつの肩をうってやれ。そしたらどうするか試してみろ」

百姓の家
百姓の家

十九 百姓の家
朝食がすむと寡婦は国王に皿洗いを命じた。これにはエドワードもむっとして、あやうく反抗しようとしたが、
「いや待て、アルフレッド大王はお菓子の番をなすった。皿を洗えといわれたら、きっとお洗いになっただろう。よし、わたしもやろう」

二十 刃をとぐ怪僧
「あいつの父親がわれわれにあだをしたのだ。われわれを破滅させたのもあいつの父親だ。ーーだがいまは無限地獄へおっこちてしまったわい。そうだ、無限地獄の火の中に落ち込んだのだ。われわれの手で殺すことはできなかったが、それは神様の思召しだから、われわれに不服をいうべきふしはない。だが、地獄の火をのがれることはできまい! みじんもようしゃのない地獄の火で、火責にあっていることだろう。ーー永久に消えない火に責められているのだ!」

二十一 ヘンドン来る
「もうこのゆかいな眺めも、おしまいにしなけりゃならないかなあ。夜が明けて来るわい。惜しいことだ。ほんの一分間もたたなかったように思うがなあ……せめてこんな楽しみを一年も続けてみたいものだ。さあ、おれの教団の破壊者の子よ、観念の目をとじろ。さすがに刀のほさきは見ていられまい。ははははは」

二十二 わるだくみ
「おお、サア・マイルス! いままでどこへいっていた? ほんとにいい所へ帰って来た。このうるさいやつらを切り倒してしまえ!」

二十三 囚われた国王
「これは大変なことになってしまった。どうしたらいいだろう! ゆく先の長い子供をしめ首なんていうむごたらしい目にあわしてどうするもんですか、どうかお願いでございます。どうかなんとかお助け下さいませ」

二十四 逃げる国王
「ぼくは君をきらいじゃないのだ。だから、決してわざわざ君が役目を取りあげられるのを見たいっていうんじゃない。ぼくはさっきの君の取引きをすっかり見ていたんだ。ーーひと言ももらさず聞いたんだ。うそだと思うなら、すっかりいってみようか」