最近創設された設備投資減税
「生産等設備投資促進税制」
(措置法42-12-2)
「生産性向上設備投資促進税制」
(措置法42-12-5)
例えば、この2つの税制の適用要件を満たす3台を取得。
A(取得価格400)
B(同200)
C(同100)
当期の法人税額95
Aは生産性向上設備投資促進税制
400×5%=20
税額限度額
95×20%=19
※超過した1は切り捨て。
そこでB、Cは生産等設備投資促進税制
(200+100)×3%=9
税額限度合計19+9=28
中古住宅を購入後に耐震基準の証明を受けた場合【照会要旨】
昨年購入した中古住宅(耐火建築物、築30年)について、購入後、耐震基準適合証明書による証明のための家屋の調査を実施した結果、適合することが証明されました。
この中古住宅の取得に係る借入金について、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできますか。
【回答要旨】
耐震基準適合証明書による証明が、中古住宅の購入後に行われているため、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできません。
住宅借入金等特別控除の対象となる中古家屋とは、次の(1)から(4)の全ての要件を満たす家屋をいいます(租税特別措置法第41条第1項、租税特別措置法施行令第26条第2項、平成17年国土交通省告示第393号(最終改正平成25年国土交通省告示第335号)、平成17年国土交通省国住備第2号(最終改正平成25年国住政第109号))。
(1) 床面積が50平方メートル以上の家屋であること。
(2) 床面積の2分の1以上が専ら自己の居住の用に供される家屋であること。
(3) 建築後使用されたことのある家屋であること。
(4) 次の掲げるいずれかに該当する家屋であること。
イ 耐火建築物の家屋である場合には、その購入の日前25年以内に建築されたものであること。
ロ 耐火建築物以外の家屋である場合には、その購入の日前20年以内に建築されたものであること。
ハ 平成17年4月1日以降に購入し、居住の用に供した場合において、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する建物
(その家屋の購入の日前2年以内に耐震基準適合証明書による証明のための家屋の調査が終了したもの又はその家屋の購入の日前2年以内に住宅性能評価書により耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る評価が等級1、等級2又は等級3であると評価されたものに限ります。)であること。
照会の中古家屋については、築30年であり、また、その家屋の購入の日前2年以内に耐震基準適合証明書による証明のための家屋の調査が終了したもの又はその家屋の購入の日前2年以内に住宅性能評価書により耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る評価が等級1、等級2又は等級3であると評価されたものに当たらず、上記(1)から(3)を満たすものであっても(4)のイからハのいずれも満たすものでないため、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできません。
【関係法令通達】
租税特別措置法第41条第1項、
租税特別措置法施行令第26条第2項、
平成17年国土交通省告示第393号
(最終改正平成25年国土交通省告示第335号)、
平成17年国土交通省国住備第2号
(最終改正平成25年国住政第109号)
注記
平成25年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
中古住宅取得後に耐震改修工事を行う場合の住宅ローン控除
売買契約の締結
↓
↓※申請
↓
家屋引渡
↓
↓ 耐震改修工事
↓※6ヶ月以内
↓ 工事完了
↓※証明
↓
入居
↓※確定申告
実務上の注意点
1.売買契約締結後、家屋の引渡しを受ける前に申請
2.入居前に証明
3.家屋の引渡しから6ヶ月以内に入居
申請
1.耐震改修促進法
2.建築士等
→耐震基準適合証明書
3.住宅の品質確保の促進等に関する法律
→建築住宅性能評価書
4.一定の既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約の申込み
→不保証明書
問
当社は夏場のみの短期のアルバイトを雇う計画でいますが、その場合の源泉税の取扱いはどうなりますか。
答
「日額表丙欄」で日額9,300円以上の給与から源泉税がかかります。
解説
「日額表丙欄」は、日雇いアルバイトなどに対して“日払い”で支払う給与についてのみ適用するものと考えられがちですが、“支払方法”について限定はされておらず、
「雇用期間があらかじめ2か月以内で日額や時給により算定される給与」
をまとめて“月払い”で支払った場合であっても、日額表丙欄を適用することが可能です。
【週刊税務通信H26.7.7号】
平成26年7月7日(月)
16:00-1800
ハイネスホテル久留米
MJS会計人会筑後
1.意義と利用実績
社員全員を有限責任と定める持分会社
ーー組合にような感じ
従来の有限会社
2006年 3000社
↓
2013年 15000社
株式会社の株主と同じ
自由度が高い
別段の定め
大会社でも監査人選任義務なし
現物出資規制が不在
大規模合同会社
◎メリット
定款認証不要
登録免許税安い6万←(株式会社15万円)
任期の定めない
大会社規制なし
重要事項は社員全員の同意が必要
公告義務なし
増資時に資本金組み入れ額の制限(下限)がない→登録免許税の節約
社債を発行できる
会社更生法の適用がない
ーー銀行にとってメリット
親会社が米国法人の場合パススルー課税
◎株式会社との比較
各社員が権限
株式譲渡制限が法定
出資減少に限り払い戻し
2.構造と運営
出資者=経営者
社員総会ない
社員が責任を持つ
業務執行機関がない
業務執行役員の持分譲渡
→他の社員の全員の承諾が必要
業務執行をしない社員の持分譲渡
→全員の承諾が必要
新たな社員を加入させることの自由
定款変更により新社員入社
→総社員の同意が必要
退社は6か月前に予告
社員の地位は原則相続しない
ただし定款で規定できる
ーー全員の承諾が必要
3.社員の義務・責任ーー業務執行役員
業務執行者
合理的注意を払う義務
社員が二人以上
ーー各社員が業務執行社員
単独執行で他が異議申し立て
ーー先決執行できない
正当理由がある場合に限り辞任が可能
会社代表権
ーー各業務執行社員が代表権を有する
その他会社を代表する者を定めることができる
報酬
ーー原則無償
ーー有償特約は必要→利益相反取引
少数派の「日干し」を排除
任務を怠って会社に損害
故意又は重大な過失により第三者に損害賠償
競業禁止
定款例ーー3か月に一回以上報告
会社法594条1項に掲げる行為をしてはならない
競業避止義務を緩和する規定
利益相反取引
ーー会社所有地を売買契約
ーー債務免除
ーー保証契約
ーー債務引受
任務怠った責任
ーー経営判断
ーー法令違反
ーー監視義務違反
免責の規定ない
第三者に対する責任
ーー支払見込みのない約束手形の振出し
ーー放漫経営による倒産
4.設立ーー方法と特色
全員の署名または記名押印
分割払込・事後払込の禁止
登録免許税最低6万円
5.既存株式会社からの転換と方法
ーー組織変更・吸収合併
◎株式会社→合同会社
西友、アップルジャパン
◎吸収合併
新設合同会社を設立→株式会社を吸収合併
◎組織変更計画の作成
◎債権者保護手続き
ーー総株主の同意
◎事前の情報開示
6.まとめ
定款規定等の工夫は不可欠
ーー相続承継
業務執行社員に対する責任追及リスク
ーースタートアップとして活用
九州北部税理士会筑後総支部
平成26年7月3日(水)
Pm1:00〜5:00
ハイネスホテル久留米
はじめに
政策税制 骨太の改正は行われていない
1.産業競争力強化法
26.1.20〜28.3.31
生産性向上設備
一定の規模以上
(貸付は除く)
なお、特定期間
〜28.3.31
機械装置:即時償却又は5%税額控除
26.4.1以後に終了する事業年度から
26.3.31までは26.4.1年度に適用できる
帳簿価格の全額を償却できる
生産等設備とは
生産等活動の用に直接共される減価償却資産
A類型…先端設備
種類、用途・細目が限定
構築物は入らない
機械装置はすべて
1)最新モデル
2)旧モデル比で生産性が年平均1%以上向上
累計…生産ラインやオペレーション
投資利益率が15%以上
(中小企業では5%以上)
一定の規模以上とは
機械装置160万円以上
工具等、建物等120万円以上
ソフトウェア70万円以上
※経済産業省のHP
指定団体から証明書
確認書番号(税理士又は公認会計士)→B累計
所有権移転外リース
…特別償却できない、税額控除はできる
2.研究開発税制の拡充
3年延長
1)増加型
増加試験研究費×5%
かつ
基準試験研究費を超える
(最大30%)
2)高水準型
平均売上金額の×10%超
3.中小企業等が機械等を取得
特別償却:30%→即時償却
税額控除:7%→10%
〜29.3.31まで
〜26.3.31→26.4.1〜繰越控除の加算
4.ベンチャー投資促進税制の創設
損失準備金…出資額(2億円以上)×80%
積立期間:10年を超えない
翌期益金算入の洗い替え
5.事業再編促進税制の創設
グローバル競争で勝ち抜く
損失準備金…出融資額×70%
均等益金算入…5年
10年を経過する日
3期連続で営業利益を計上した年度
6既存建築物の耐震改修投資促進税制
〜27.3.31
26.4.1〜5年以内までに
耐震診断結果の報告
↓5年以内
耐震改修の実施
↓
25%特別償却
☆固定資産税減額措置
市町村に申告したものに限り
7.所得拡大促進税制の拡充
25.4.1-28.3.31
支給増加額5%以上
増加額×10%
【要件】
1)基準年度に比較して5%以上
2)総支給額が前年度以上
3)平均給与等支給額が前年度以上
国内雇用者とは
使用人兼務役員は除く
パート、アルバイト、日雇い労働者を含む
損金の額に算入される
助成金は除く
出向者給与負担金…賃金台帳に記載
基準年度…25.4.1以後最も古い直前事業年度
雇用者給与等支給増加額
基準年度→適用初年度→適用2年目
比較雇用者給与等
平均給与等支給額
(総支給額ー日雇い給与)
?月別支給対象者の合計額
(日雇い労働者を除く)
改正内容
2年延長
5%以上はハードル高いよ
〜27.4.1…2%以上
27.4.1〜28.3.31…3%以上
28.4.1〜30.3.31…5%-以上
継続雇用者に対する給与等
雇用保険の一般保険者
当該事業年度の増加額×10%
+経過年度×10%
限度額:法人税額×20%(中小企業40%)
8民間投資 省略
9.交際費等
2年延長〜28.3.31
一人5000以下の外部飲食費を除く
「接待飲食費」…50%損金
中小法人…年800万円
※別表15を必ず添付
個人的費用の付け回しは必ずチェックされる
10国家戦略特区に係る税制措置
へ)福岡市…創業のための雇用改革拠点
11 復興支援
12 地方法人課税の偏在是正
1)法人住民税法人税割合
標準税率
道府県民税5.0%→3.2%
市町村民税12.3%→9.7%
26.10.1〜
2)地方法人税(国税) 4.4%
3)地方法人特別税の引下げ
13 その他の改正
1)復興特別法人税の1年前倒し廃止
26/3で終了
2)使徒秘匿金課税の適用期限の撤廃
…恒久的措置
3)その他
1)少額減価償却…2年延長
2)海外投資等
3)特定資産の買い換え
4)雇用者数が増加
5)公害防止
6)欠損金の繰り戻し還付
7)退職年金等積立金
2 個人課税
1 給与所得控除の見直し
上限額適用
現行 1500万円 245万円
28年 1200万円 230万円
29年〜 1000万円 220万円
2 金融・証券税制
1))NISA 最大500万円
2)特定口座…ESOP信託
3)電磁的方法
4)公社債の範囲の見直し
5)特定公社債の範囲の見直し
27.13.31以前に発行
同族会社株主が28.1.1以後に支払を受けるもの
20%源泉分離課税の対象から除外
6)割引債の源泉徴収等の見直し
→総合課税に
役員給与の高額税率
↓
私募債 20%
↓
×総合課税に
3 土地・住宅税制
1)-4) 省略
5)住宅ローン控除
耐震基準
4 その他の個人課税
1)個人の債務免除益
2)非課税措置
3)復興支援
4)相続財産に係る譲渡所得
…その譲渡した土地等に対応する相続税相当額
5)その他
ゴルフ会員権…生活に通常必要でない資産
3 資産課税
1 医療相続…相続税・贈与税の納税猶予の創設
認定医療法人
…施行の日から3年以内に厚生労働大臣認定を受けた医療法人
2 住宅取得等資金の贈与の非課税措置等
耐震改修工事が完了した家屋を含める
4 消費課税
1 車体課税
1)自動車重量税
2)自動車取得税
3)自動車税
4)軽自動車税…ほとんど増税
2 復興支援
3 消費税
1)簡易課税
金融・保険業→第5種
不動産業→第6種
27.4.1以後開始課税期間
事業用建物の賃貸収入
26.10.1までに簡易
27.4.1以後適用開始期間から2年
…改正前のみなし仕入率
2)免税店の見直し
3)課税売上割合の計算の見直し
金銭債権の譲渡…対価の5%を含める
26.4.1〜
5 国際課税
総合主義→帰属主義
本店が獲得した国内源泉所得
→申告課税対象外
第三国源泉所得
→PE所得…外国税額控除
6 納税環境整備
税務代理権限証書
「調査の通知に関する同意」
「過年分に関する税務代理」
7 税率アップ後の消費税の申告
◎地方消費税
25/100
17/63
付表1
◎課税売上割合付表2-(2)
◎簡易課税 付表4 旧・新税率別
◎仕入控除額等の計算表
付表5-(2) 2ページに!!
付表5
◎生産性向上設備投資促進税制の特別控除と税額控除
中小企業投資促進税制(措置法42-6)やグリーン投資減税(措置法42-5)など設備投資減税の多くでは、中小企業については特別償却か税額控除のいずれかを選択適用できる。
特別償却か税額控除かは、その設備ごとに選択適用できる。
生産性向上設備投資促進税制は、
26年1月20日〜29年3月31日 までに事業の用に供した場合に、
即時償却
(28年4月1日以後は50%)
又は
取得価格の5%
(28年4月1日以後は4%)
大企業でも可
※ただし、同制度には繰越控除が認められていない。
そのため複数の設備を取得し税額控除を適用しても、控除限度額を超えた部分について翌期に繰り越すことはできないことなどから、設備ごとに判断する必要がある。