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2020.11.11-4(6)

2020年11月10日 (火) 13:34
2020.11.11

マイノリティーの権利向上に思いを強めたハリス氏だが、活動家を目指さなかった。権力側に立つことで米社会を変革できると考えたからだ。自叙伝「私たちの真実」ではその思いを「活動家たちが行進して家のドアをたたいたら家の中から迎える役目を果たしたいと思っていた」とつづった。カリフォルニア大法科大学院を修了し、「革新派検察官」の道を目指した。

 2003年にサンフランシスコ地区の検察官に就いた。在任中に論争を呼んだのは警官を殺害した男性に死刑を求刑しなかった案件だ。警官の葬儀に出ると、民主党の上院議員が「(事件は)死刑法が適用される特別な状況に該当する」とハリス氏を批判。葬儀に出席した同僚の警官は同議員の発言に拍手喝采で応じた。この出来事は大統領選でハリス氏が「治安を軽視した」と非難される理由の一つだ。

 カリフォルニア州司法長官のころには当時のオバマ大統領がハリス氏を「米国で最も美しい司法長官」と話したこともあり、全米で注目を集めるようになった。女性を侮辱する発言だとの批判が相次ぎ、オバマ氏が謝罪した。17年に上院議員に就くと検察官として培った論戦力を発揮した。ロシア疑惑についてセッションズ前司法長官に対し「ロシアと非公式会合を持ちましたか」などと繰り返し追及。セッションズ氏が「そんなにせかされてもついていけない」と音を上げるほどの迫力だった。

 座右の銘は母親から学んだ「あなたが先駆者でもあなたが最後になってはならない」。黒人女性の社会進出の象徴となったハリス氏だが、次世代の黒人女性の活躍を促すため構造的改革が必要との考えだ。ハリス氏は午前6時に起床し、30分間の運動を日課にする。料理好きで米メディアの料理コーナーからレシピを収集。友人らを自宅に招くとローストチキンを定番料理として振る舞う。職場では「厳しい上司」と自称している。

(ワシントン=中村亮)


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