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2020.10.18-6

2020年10月17日 (土) 10:15
2020.10.18

???

●東京・創価学園 1989年7月 栄光祭?
 〈先生は、生物の進化の過程に焦点を当て、“生命の「変革」「進歩」も、「圧迫」の壁に対し懸命に「抵抗」する中で生まれてきた”と考察する。
 そこでアメリカの著名な科学者ロバート・ジャストロウ博士の著作『太陽が死ぬ日まで』(小尾信彌監訳、集英社文庫)から、いくつかの例を示した。?長期の干ばつの中、空気中の酸素を吸収できる「肺」をもった生物が誕生し、陸上で活動しはじめた?恐竜の脅威から逃れて夜間にエサを探すため、小さな爬虫類の中から、体温を一定に保つ機能を獲得するもの(恒温動物)が出てきた?大氷河時代、寒さから身を守るため、人類は動物の毛皮を身にまとうなど、道具を駆使するようになった――〉
  
 長い生命の“逆境と苦闘”の歩みが意味するものは何か。ジャストロウ博士は語る。「逆境と苦闘が、生物進化の根底にある。逆境がなければ、生物に加わる“圧力”はなく、この“圧力”がないと、変化は起こらない」(前掲書)と。

 圧迫や障壁のないところに進歩はない。生きぬこう、戦いぬこうと知恵を発揮し、環境を克服して進んでいくのが、生きとし生けるものの鉄則である。人間も、その他の生物も、また集団も、進歩し発展しゆく方程式は同じである。

 諸君の勉強や試験も、ある意味では自分への「圧迫」かもしれない。しかし、それをやりきっていくところに、知性と人格を深め、人生を勝ちゆくための「進歩」がある。その意味で、今、勉強しておかなければ、あとで後悔をする。どうか将来のために、自分自身のために、しっかりと勉強をしていただきたい――これが創立者としての心からの期待であり、願いである。

御書「叶ひ叶はぬは御信
心により候」。不屈の祈り
で前へ!必ず勝利の道が
     ◇
青年は死に物狂いで勝ち
抜く力を!―戸田先生。
試練の今こそ成長の好機


◎名字の言 虫の「声」に耳を澄ませるように……
「ゆふ風や草の根になくむしの声」(野梅)。肌をなでる涼風に加え、耳に届く虫の声からも秋を感じる季節である

▼チンチロリンと鳴く虫は松虫で、リンリンと歌うのが鈴虫だ。古来、日本では虫の音の微妙な違いを聞き分けて名前を付け、親しんできた。清少納言の『枕草子』にも、好ましい虫として「鈴むし」「松虫」「きりぎりす」などの名が挙げられている

▼虫の音を「声」と認識する文化は、実は世界の中でも珍しい。欧米に住む友人たちによれば「音」、時には「騒音」と捉える人が多いという。いにしえの日本人はかすかな虫の音にも耳を澄ませ、「何を話しているのかな」と、その心にまで思いをはせていたのかもしれない。だから「声」と呼んだのだろう

▼小さな声から心を受け取る。対象が人間であれば、その大切さはなおさらだ。日蓮大聖人は「意が声とあらはる」(御書469ページ)と仰せである。声を聞いて相手の心を知ることもできる。何を伝えようとしているのか。悩んでいることはないか。耳だけでなく心まで澄ませて初めて、聞き取れる“心の声”もあろう

▼対話の秋到来である。「自分の気持ちを分かってもらえた」と感じるだけで、笑顔を取り戻せる人もいる。「励まし」とは「よく聞く」ことでもある。(之)


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