〈心に御書を〉72 わが生命の発迹顕本を
〈御文〉
左衛門尉申すやう只今なりとなく、日蓮申すやう不かくのとのばらかな・これほどの悦びをば・わらへかし(種種御振舞御書、913ページ)
〈通解〉
(竜の口で頸を斬られそうになった時)左衛門尉(=四条金吾)が「今が最期です」と泣いたので、日蓮は「なんという不覚の人か。これほどの喜びを笑いなさい」と言った。
〈池田先生が贈る指針〉
殉教の覚悟の愛弟子を包まれた仰せである。
御本仏の広大無辺の御境涯は、いかなる魔性も侵せない。この大精神に連なる我らも「これほどの悦びをば」と共に笑み、大信力を奮い起こそう!
月々日々に、朗らかに行き詰まりを乗り越え、境涯を開く――これこそ恩師の示された、わが生命の「発迹顕本」であるからだ。