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2020.9.10-6(3)

2020年09月09日 (水) 11:22
2020.9.10-

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◎名字の言 世界的文学作品のある共通点
 ユゴーの『レ・ミゼラブル』とデュマの『モンテ・クリスト伯』。恩師・戸田先生が青年に読ませた二つの文学作品には共通点がある▼それは、主人公が投獄されていること。『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンは、家族のためにパンを盗み、裁判で有罪を宣告された。『モンテ・クリスト伯』のエドモン・ダンテスは無実の罪にもかかわらず、尋問のみで孤島の牢獄に送られた▼思えば、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』やトルストイの『復活』など、今も読み継がれる文学には、裁判のシーンが書かれているものが少なからずある。この点について、“裁判にこそ、社会の矛盾が最も映し出されるため”と指摘する識者もいる▼優れた文学には、主人公の内面に焦点を当てるのと同時に、社会の不平等を鋭く洞察したものが多い。小説『人間革命』『新・人間革命』にもまた、山本伸一が無実の罪で逮捕・投獄された「大阪事件」の裁判を通して、社会の歪み、権力の本質がつづられている▼同書は、魂の翼を広げることを促す「人生の教科書」であり、共生の時代を開く方途を示した「未来を照らす明鏡」である。新聞連載の完結から8日で2年。人間主義の文学の系譜に連なった、後世に残る世界的作品になるに違いない。(芯)


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