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2020.9.8-4

2020年09月07日 (月) 15:05
2020.9.8-4

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◎北斗七星(公明)
2020/09/07 1面

 夜の取材を終えてホテルに入った。かばんからパソコンを出そうとした。ない。どこに忘れたのか。あわてて取材先に戻り、新潟駅でも尋ねたが、なかった。ないはずだ。家に置いてきた。6年前のこと

◆もの忘れを笑い話にできる人はボケにくい。家族や仲間で失敗談を披露し合う「もの忘れグランプリ」開催を――こう呼び掛けるのは、もの忘れ外来のクリニックを主宰する奥村歩氏。著書『「朝ドラ」を観なくなった人は、なぜ認知症になりやすいのか?』(幻冬舎)で提案している

◆「『自分の衰えから来る失敗談』を笑って話せているうちは、認知症の心配はないと言ってもいいでしょう」(前掲書)。これができるのは、自分の衰えの度合いが分かっていて、脳の認知機能が正常な証拠だという

◆不調や弱点を話すのは良いことだ。病気の発見につながるかもしれない。助言が得られることもある。すっきりする。隠していると苦しいし、ストレスになる。弱さを受け入れ、助け合う社会こそ強い

◆8年前、松本市の党員宅にお邪魔した時。カメラレンズのキャップを忘れたが、支局に送ってくださった。その封筒は今も支局の机の引き出しにある。少し古びたが、見ると温かい気持ちになる。「忘れ物グランプリ」もいい。9月は世界アルツハイマー月間。(直)


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