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●根本的な戦略転換困難
日本経済新聞 朝刊 オピニオン(8ページ)
2020/8/8 2:00
米英豪のほか隣国インドとの関係まで悪化したことで、中国外交は一定の軌道修正を迫られている。中国外務省が主導する戦狼外交は、共産党トップである習近平氏の強国路線に沿おうと努力するある種の忖度(そんたく)にすぎない。弊害が大きくなれば党中央の指示で微調整される。
半面、中華民族の偉大な復興を掲げる基本的な考え方は習近平時代が続く限り変わらない。その核心は現代化建設の基本的な実現というかたちでまず経済的に米国に追い付き、軍事面でも対等な実力を付けることだ。ここは揺らがない。
仮に中国が米国との付き合い方について日本に助言を求めるにしても短期的な戦術であって、戦略転換とは無関係だ。21世紀の世界の覇権を巡る米中の争いは当面続く。
(編集委員 中沢克二)
「中国外務省が主導する戦狼外交は、共産党トップである習近平氏の強国路線に沿おうと努力するある種の忖度(そんたく)にすぎない」