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2020.7.24-4(3)

2020年07月23日 (木) 16:48
2020.7.24-

【十選】音楽を創った絵画(6)ゴヤ「藁人形」
音楽プロデューサー 松田亜有子

 「スペインのショパン」と呼ばれたピアニスト・作曲家のエンリケ・グラナドス。最高傑作と名高いのが、6曲からなるピアノ組曲「ゴイェスカス」(ゴヤ風の意)と、同曲を改作したオペラだ。40歳を超えた頃、マドリードのプラド美術館でゴヤの絵を見た彼は、一瞬にして心を奪われ、創作に没頭したと言われている。

 副題にある「恋するマホ(伊達な男)とマハ(粋な女)」の愛の物語は、ゴヤの「藁(わら)人形」にも描かれたスペインの伝統的な人形遊びから始まる。リズミカルに、明るく、時に無邪気な憂鬱を感じさせる。心から相手を想(おも)う場面では、囁(ささや)きかけるような上品な旋律。そして、最後はマホの死をもって永遠の愛が刻まれる。
 1916年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場でのオペラ初演は大喝采のうちに幕を閉じたが、これが遺作となると、誰が考えただろうか。

 子供が待つスペインへ帰る船は、ドイツ潜水艦の魚雷攻撃を受ける。一度は救命ボートに助けられたグラナドスは、波間に沈もうとする妻アンパロの姿を見て、再び海中に身を投じ、2人は暗い波間に消えた――。マホとマハにも優(まさ)る揺るぎない深い愛で妻と結ばれていたグラナドスの作品は、どれも優しく、愛に溢(あふ)れている。(1791〜92年、油彩、カンバス、267×160センチ、プラド美術館蔵)

☆比石妃佐子??ダウンロード
2016ピアノリサイタル グラナドス没後100年記念
〜ピアノで描くゴヤの世界・ゴィエスカス〜
7曲 | 57:44 | 139.1 MB  2018/01/06 配信
AAC 128/320kbps


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