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◎オランダ黄金時代を作った複式簿記
●ヨハネス・フッデ(一六ニ八〜一七〇四年)
商品の過剰在庫を維持するコストが商品自体の価値を往々にして上回っていることが判明する。関税と輸送費を差し引いた赤字になってしまうような香辛料の在庫は、廃棄処分にする方がよい。大事なのは在庫を積み増すことではなく、需要を喚起して売り上げを伸ばすことである。フッデはコスト管理と物価統計に基づいて利益志向経営の提言を行ったのだった。

●自由と責任を重んじたオランダ
「オランダの市民は、君主や封建領主に支配されるという災難をけっして被ることがない」

スペインとフランスに侵攻されながらも共和制を守り抜いた歴史に、デクラークの著作は君主に対する商人の勝利を高らかに謳い上げる凱歌だったと言えよう。産業と商業の発展は政治的・経済的自由と責任および宗教への寛容なしには実現しないとの彼の指摘は、抑圧的な絶対君主制に対する挑戦状にほかならなかった。

一六五ニ年から七ニ年までの法律顧問を努めたデ・ウィットは、オランダの黄金時代を見守った人物だったと言えよう。

●イギリス・フランスとの戦争
しかし平和は長続きしなかった。
この国が繁栄するにつれて周辺国の羨望も強まった。

一六七ニ年には、英蘭戦争中のオランダにルイ一四世の軍勢が迫った。いかに富み栄えていても、一〇〇万人で敵意に燃えるフランス人ニ三〇〇万人に抵抗するのはむずかしい。

戦争に疲弊し現政権に不満をつのらせていた民衆はウィレム三世の総督就任と共和制の打倒を叫び、デ・ウィット兄弟を惨殺した。宗教的寛容も、政治的自由も、怒り狂った民衆の暴力を鎮める役には立たなかったのである。

デ・ウィット兄弟の悲惨な最期は、会計責任と政治との長い闘争を予告するものだったと言えよう。

英蘭戦争（えいらんせんそう、英: Anglo-Dutch Wars）は、17世紀後半の3次にわたるイングランドとネーデルラント連邦共和国（オランダ共和国）の戦争を言う。さらに、状況が変わった18世紀の戦争も同様に英蘭戦争と呼ばれている。また、イギリス・オランダ戦争とも呼ばれる。

☆17世紀始めには英蘭両国はカトリックのスペイン・ポルトガル勢力に対して協力関係にあったが、オランダ東インド会社の実力がイギリス東インド会社を上回り、1623年のアンボイナ事件を契機に、イングランドは東南アジアや東アジアから撤退せざるを得なくなった。香料貿易を独占したオランダにはアジアの富が流入し、イングランドでは反オランダ感情が高まった。

☆ヨハン（またはヤン）・デ・ウィット
（Johan(Jan) de Witt, 1625年9月24日 - 1672年8月20日）
オランダ共和国（ネーデルラント連邦共和国）の政治指導者で、ホラント州の法律顧問（raadspensionaris：1653年 - 1672年）。英蘭戦争で共和国を率い、オランダ黄金時代を牽引したが、失脚後兄のコルネリス・デ・ウィットと共に民衆に虐殺された。
「帳簿の世界史」


◎大河ドラマ『麒麟がくる』

織田 信行（おだ のぶゆき）
戦国時代の尾張の武将。同時代史料に見える諱は信行ではなく、信勝（のぶかつ）、達成（みちなり）、信成（のぶなり）である。父は織田弾正忠家の織田信秀、母は土田御前で織田信長の同母弟である。

織田信行 / 織田信勝
時代　戦国時代
生誕　生年不詳
死没永禄元年11月2日（1558年12月11日）
改名　信勝→達成→信成

火中(かちゅう)の栗(くり)を拾う
《猿におだてられた猫が、いろりの中の栗を拾って大やけどをしたという、ラ‐フォンテーヌの寓話 (ぐうわ) から》
自分の利益にならないのに、他人のために危険を冒すたとえ。

今さらお主に支える気はない

道三「大きな国を、誰にも手出しできぬ大きな国を」


◎職業的な政治家、その五つの階層
「職業的な政治家」は君主と身分制社会の貴族のあいだの闘争のなかで、君主に支える形で登場してきた。

?聖職者
身分制に拘束されていないこと特徴とする階層

?人文主義的な教養を身につけた文人たち
君主が「詩学」の専門学校
中国では科挙という試験に合格してきた人
李鴻章………漢詩を作れること

?宮廷貴族
君主は、貴族から政治的な権力を剥奪した後、宮廷に召し抱えました。

?イギリスに特有で「郷紳(ジェントリー)」
イギリスが官僚制化されるのを防いだ。

?大学で教育を受けた法律家
西洋、とくにヨーロッパ大陸に固有の類型
(マックス・ウェーバー『職業としての政治』)