トヨタ・ランドクルーザー
(Land Cruiser )はトヨタ自動車が製造する最上級モデルの大型四輪駆動車である。日本では「ランクル」と通称される場合もある。
概要編集
世界で最も知名度の高いSUVのひとつとも言われ、その耐久性は世界中で高い評価を受けている[1]。「ランドクルーザー」という車名は1954年6月より使用されており、2011年1月現在、一つの車名で継続生産されている日本製の自動車としてはもっとも長い歴史をもつ(56年。クラウン、トヨエースよりも古い)。
4ドアで大柄の車体を持つ「ステーションワゴン」、主に業務用途向けとして多彩な車種を展開する「70ヘビー系」(ヘビーデューティー)、そして、「70ライト系」(ライトデューティー、日本国内での車名はランドクルーザーワゴン) から発展した「ランドクルーザープラド」の、車格も仕様もまったく異なる三系列が並行して生産、販売されている。
現在のステーションワゴンは、レクサスLX570の姉妹車でもあるV型8気筒エンジンを搭載したランドクルーザー200であり、欧州など、仕向け地によっては車名がランドクルーザー V8 となる(100系の欧州名はアマゾン = Amazon )。100系のランドクルーザーシグナスは、日本国外のレクサスブランドでLX470として販売されていたものを日本国内販売したものであったが、国内へのレクサスブランド導入に伴い、200系では廃止された。しかし、日本国内のレクサスブランドにおけるLXの投入は実施されていない。
ランドクルーザーの源流はヘビー系にあり、現行モデルの70系では、日本製クロスカントリーカーとしては初となるV型8気筒ディーゼルエンジンを採用し、長大な車体を持つ78と79を中心に世界各国に向けて輸出が続けられている。日本国内では貨物登録(1、4ナンバー)となっていたこともあり、NOx規制法およびPM規制条例の影響により、2004年7月に販売を終了している。
ランドクルーザープラドは、タコマ/ハイラックスサーフとシャシやエンジン、ドライブトレインの多くを共有するモデルで、2ドアのショートと4ドアのロングのバリエーションを持ち、V6ガソリンエンジンと直4のガソリン、ディーゼルエンジンを積む。ランクルワゴンの伝統に則り、乗用車なみの装備を持つワゴンと業務用途の簡素なバンをラインナップしている。欧州やアフリカでの名称には「プラド」は使われず、ランドクルーザーのみである。北米では、レクサスブランドにおいてGX470として販売されている。
NHKをはじめ各放送局の取材車や中継車としても利用されている。なお、同タイプの日本メーカー製車両としては三菱・ジープや、日産・パトロール(後のサファリ)がある。