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出稼ぎ労働者の子どもの教育問題

2014年08月16日 (土) 15:00

中国では、共働きが一般的で、夫婦そろって出稼ぎを行う者が多く、夫婦に子ども がいることも少なくない。しかし、これら出稼ぎ労働者が家族一緒に暮らすことは難 しい状況にある。工場で働く出稼ぎ労働者は、企業が用意した寮で集団生活を送るケ ースが多く、建設業では、作業現場の簡易宿舎で寝泊りすることが多い。この場合、 幼い子どもは、農村に残っている夫婦の両親に預けられることになるが、親の世話を 十分に受けられないことから、心身の発達の遅れ、非行に走るなどの影響を指摘する 研究結果がある。
また、子どもが都市で親と一緒に生活できるとしても滞在先の戸籍がないため、公 立学校に入学することが難しく十分な教育を受けられないという問題がある。このた め、出稼ぎ労働者の子どものための学校を設けているところもあるようであるが、十 分な教育環境を整えることは困難なようである。近年では、規制が緩和され、出稼ぎ 労働者の子どもが公立学校に入学できる地域もあるようであるが、大学入試は戸籍所 在地の教育内容をベースに行われるため、高校は戸籍所在地に戻る必要があるなど抜 本的な解決には至っていない。


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