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ネルソン・マンデラ

2014年02月01日 (土) 19:11
ネルソン・マンデラ

「偉人」と呼ばれ世界の賞賛を浴びてきたマンデラ。だが実際の彼は、小さな幸せに憧れ、時には悩み、絶望し、怒りに身を震わせる一人の人間であった。その真実の姿が初めて、本人によって明かされる。

ネルソン・マンデラ
私自身との対話

◎序文 バラク・オバマ
世界中の多くの人々同様、私がネルソン・マンデラのことを知ったのは遠くからのこと、マンデラがロベン島で服役中の頃です。

このように全体像を見せることで、マンデラは私たちに、氏が完璧な人間でないことを改めて気づかせてくれます。私たちに同様、マンデラにも欠点があるのです。しかし、その欠点こそが私たちに一人ひとりを力づけてくれるのです。自分の心に素直になればわかるはずです。程度の差や個人的、政治的な違いはあれ、誰もが皆、もがき苦しんでいるのです。恐怖や疑念を克服するために、闘いの成果が見えないときでも努力を続けるために、そして他人を許し自分に挑戦するために、誰もが悪戦苦闘しているのです。この本に書かれた物語、そしてマンデラの人生が語ってくれる物語は、決して誤ることのない人間や確実な勝利の物語ではありません。信じるもののために進んで自らの命を危険に晒した人間、一生懸命努力して世界をよりよい場所にするために生きた人間の物語なのです。

歴史の陰には恐れることより希望を選んだ人間がいる。過去に囚われるより進歩を選んだ人間がいることを改めて気づかせてくれる瞬間です。

◎はじめに
ネルソン・マンデラ記憶と対話センター
プロジェクトリーダー
ヴァーン・ハリス
「現実の生活で私たちが相手にするのは神ではなく、私たちと同じ普通の人間です。しっかりしていながら、移り気で、強くもあり弱くもあり、有名だったり悪名高かったりする、矛盾にみちた男女です。その血流の中で、ウジ虫が強力な殺虫剤と日々戦っている人間なのです」

? 牧歌劇
マンデラ独特の習性の多くは、幼くして身についたものだ。中でも最も重要な習性のひとつは、テンブランドでの伝統的な環境の中で培われたもので、年長者や部族集会での発言者全員の言うことを注意深く聞くこと、そして、王や首長の指導の下で徐々に合意が形成される過程を観察することだ。

第1章 記憶の深淵
私たちは誓いを守りますよ。たとえどのような状況でも、相手にふさわしくないことは決して言わない、という。もちろん問題は、どんなに成功した人間でも、何らかの形で慢心する傾向があるということです。自己中心的になっても構わない、自分の素晴らしい業績を世間全般に向かって自慢しても構わない、と思うときが人生のなかではあるものです。

当時私の考えと行動を支配していたのは首長制度と教会だった。なんといっても、その頃耳にした英雄と言えばほとんどが首長だったし、……私にとってこれと同じくらい重要なのは、教会が占める位置だった。私は教会を、聖書に書かれていた内容や教義よりも、マチョロ牧師という人間に結びつけていた。…精神の領域ではマチョロ牧師が執政よりも上位にあるという事実は、教会が持つ莫大な力を如実に示していた。それだけではない。私の部族が成し遂げた進歩のすべて、すなわち私が通った学校、私を教えてくれた先生方、役所の職員や通訳、農業指導員、それに政治家はすべて教会学校の産物だった。

第2章 仲間たち
肌の色に対する偏見という邪悪をどうやったら最終的に取り除くことができるのか、そのためにどんな本を読むべきか、規律のとれた解放運動に参加したければどの政治団体に属すべきか、そんなことを教えてくれた教師は一人もいなかった。まったくの偶然と試行錯誤により、自ら学ぶしかなかったのである。


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