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0186〜0237 開目抄 0202:01〜0203:09
第27章 経文一一に符合するを明かす
本文
例せば小乗の菩薩の未断惑なるが願兼於業と申して・つくりたくなき罪なれども父母等の地獄に堕ちて大苦を・うくるを見てかたのごとく其の業を造つて願つて地獄に堕ちて苦に同じ苦に代れるを悦びとするがごとし、此れも又かくのごとし当時の責はたうべくも・なけれども未来の悪道を脱すらんと・をもえば悦びなり。
現代語訳
たとえば、小乗経を修業する菩薩がいまだ惑を断じていないので、「願って業を兼ぬ」と申して、作りたくない罪であるけれども、父母等が地獄に堕ちて大苦を受けているのを見て、形どおりの罪業をつくり、願って地獄に堕ちて苦しむのと同じである。日蓮もまたこのとおりであって、現在の大難は耐えられないほどであるが、未来に堕つべき悪道の因縁を断ち切って成仏すると思えば、かえって悦びとなるのである。すなわち小乗の菩薩、父母の苦に代わるを喜ぶごとく、日蓮は大難を受け、法華経の予言にわが身の一致するを見て、わが身が上行菩薩であり、末法の本仏であることを確信して喜ぶのである。