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2020.8.19-5(2)

2020年08月18日 (火) 23:06
2020.8.19-

〈池田先生の会長就任60周年 青年部が原田会長に聞く 
?部〉第19回 「大衆とともに」――公明党の結党?

◇◇

◆樺澤 世界74カ国・地域に広がるカトリックの信徒団体で、事務総長を務めるクァットルッチ氏は語っています。
 「政治家の良心を保つための薬こそ、『宗教』であると断言したい」「日本では、いまだに、“宗教家は政治に口出しするな”ということを言う人がいるようですが、それは、国家の成長を妨げる浅薄な言論です。宗教的思想を根本に、自らを律し、正義の信念に生きる者こそ、より積極的に政治に関わるべきです」「その意味においても、学会には、一層、政治に積極的に関わっていただきたい」と。

◇◇

●民衆から信頼と支持を得る団体
 ◆西方 歴史を振り返れば、学会が初めて関わった、55年4月の統一地方選の際、候補となった人たちは、当時の保守政党や無所属、野党など、さまざまな政党から出馬しています。
  
 ◇原田 戸田先生には党派へのこだわりはなく、一人一人の議員が好きな政党に所属して活動すればよいと言われていました。それぞれの立場で、政界の浄化のために立ち上がり、政治を民衆の手に取り戻すことを念願されていたのです。
 しかし、実際に議員活動を開始してみると、どの政党の在り方にも、議員たちは心から賛同することはできませんでした。そこで、政治団体の結成を考えるようになったのです。
 そして、61年11月に公政連が結成されます。その際、池田先生は明確に言われています。
 「この政治団体は、学会のためのものではない。私は、そんな小さな考えではなく、広く国民の幸福を願い、民衆に奉仕していく、慈悲の精神に貫かれた新たな政治団体をつくろうとしているのです」「私の願いは、政治団体がスタートしたならば、一日も早く自立し、民衆の大きな信頼と支持を得るものにしていってほしいということです」「学会は、その母体として今後も選挙の支援はしていきます。しかし、具体的な政策については、皆でよく話し合い、すべて決定していくのです」と。
 だからこそ、公明党の議員は、国民のため、社会のため、命懸けで働いてもらいたい。

公明党の公害追放全国大会で、イタイイタイ病の実情を訴える患者を支える公明議員(1970年9月、都内で)

●時代を変革する女性の生活感覚
 ◆林 「公明」との名称に至った経緯についても、「獅子」の章に描かれています。
  
 ◇原田 戸田先生は56年7月の初めての参院選の直後、当選したメンバーに、「君たちは、どの政党に入ってもよいが、もし、将来、君たちが会派をつくろうという時には、“公明会”としよう」「学会の選挙運動は、金もかけず、買収などとは無縁の公明選挙であるし、宴会政治のような腐敗した政界を正すのが君たちの使命であるからだ」と言われたそうです。
 「公明」という名称には、清潔な政治の実現を願われた戸田先生の思いが込められているのです。こうした戸田先生とのやり取りを、池田先生から教えていただいたことがあります。
  
◆大串 その後、64年11月に公明党が結党され、都議会議長選を巡る汚職事件で都議の逮捕が相次いだ「都議会リコール解散の主導」や「宴会政治追放」をはじめ、「イタイイタイ病の『公害病』認定」「政党で初の全国『公害総点検』」「“隅田川し尿不法投棄”の摘発」などを実現していきます。
  
◇原田 公害問題について、作家の有吉佐和子氏は、ベストセラー『複合汚染』の中で、「この問題を国会で取り上げ政府の無為無策をきびしく追及したのは(67年5月の)公明党だった」とつづっています。
 また、池田先生と対談集『地球革命への挑戦――人間と環境を語る』を編んだ、世界的な環境学者であるドイツのヴァイツゼッカー博士は、「一九七〇年代のドイツは、環境問題に関しては間違いなく日本から学ぶ立場にありました。日本に水俣病やイタイイタイ病が発生したのは、一九五〇、六〇年代のことでしたね。それによって、日本は他の諸国に先駆けて、重金属と大気環境についてのきわめて厳しい基準を設けました」と語っていました。この問題で、公明党が果たした役割は実に大きかったのです。
  
 ◆大串 『新・人間革命』第6巻「波浪」の章に「選挙の支援活動の、大きな推進力となっていたのが、一般的には政治への関心が低いといわれていた主婦層にあたる、婦人部員であった。それは、政治を自分たちの手に取り戻そうとする、目覚めた大衆の、新しい力の台頭であった」と書かれています。現在にも通じる、学会婦人部の姿であると思います。


米エマソン協会のサーラ・ワイダー元会長は、「人と人を結びつけ、多くの人々に励ましを贈り続けておられる創価学会の婦人部の皆さんは、本当に素晴らしいです」「私は、創価学会の女性たちに無限の希望を抱いております。とりわけ、女性たちの助け合い、励まし合いに満ちた姿は印象的です」と語っています。
 婦人部の皆さんの行動は世界の知性が高く評価する、社会変革の運動なのです。


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