【寸鉄】
激動の時代、自分の足元
を固めた人が勝者―恩師
今こそ勇敢に友情を拡大
◇
特設ページで戦争・被爆
証言を順次配信。未来に
語り継ぎ平和への歩みを
◇
食は「命をつぎ」「いろを
まし」「力をそう」と御書。
聡明な食事で夏バテ防止
◇
コロナ禍で帰省見送る人
が増加。会えずとも心は
つながる。電話・手紙一つ
◇
今週、各地で高温の予報。
熱中症は室内でも。水分
補給忘れず。空調利用も
◎名字の言
言語学者・外山滋比古さんの「朝飯前」の捉え方
朝飯前という言葉がある。朝食の前にすぐできるほど容易、との意味だ。しかし言語学者の故・外山滋比古さんは、元の意味は少し違っていたのではないかと疑問を持った▼人間の頭の働きは、一日の中で朝の時間が最も活発。朝飯前に仕事をすると、本来は決して簡単ではないことがさっさと片付いてしまうので、いかにも簡単そうに見える。その理由を知らない人間が「朝飯前と呼んだというのではあるまいか」と(『思考の整理学』筑摩書房)▼ことわざにも「朝起き千両夜起き百両」と。朝早く起きて仕事をする方が、夜遅くまで起きて仕事をするよりも10倍の価値がある。それを経験的に実感している人も多いだろう。コロナ禍によって、生活を朝型に変えたという人も少なくない▼若き日の池田先生にとって、朝は師の薫陶を受ける大切な時間だった。戸田城聖先生が会社の始業前に、万般の学問を授けた「早朝講義」である。池田先生は当時の日記にこう記している。「毎朝、冴えた頭で聴講できる自己を築かねばならぬ」「勉強せねばならぬ」▼池田先生が今日まで世界に広げた平和・文化・教育の大道も、礎は恩師から学んだ「戸田大学」にある。一日の勝利は朝の勝利から。その積み重ねが、人生の勝利へと結実することは間違いない。(之)