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◎日本原水爆被害者団体協議会・
田中代表委員に青年部の代表がインタビュー
●核兵器廃絶を青年の意志と連帯で
間もなく、被爆75年の8月を迎える。
田中代表委員 世界の全ての国に、核兵器を廃絶する条約を結んでほしいというのが、私たち被爆者の長年の願いでした。その思いを被爆者の訴えとして発表し、その訴えに応える形で署名運動がスタートしました。
なぜ16年に始まったかというと、その前年の15年、国連でNPT(核不拡散条約)再検討会議が開かれましたが、核保有国と非保有国が対立し、最終文書が採択されませんでした。10年以降から核兵器の非人道性が議論され、国際会議なども開かれていただけに、15年のNPT再検討会議で、何らかの前進を大いに期待していたわけです。
結果を聞いた私たち被爆者は、核兵器に固執する人たちの心を動かす、大きな取り組みが必要だと改めて強く感じました。そうして生まれたのがこの署名運動です。
ある国が核兵器を保有する、またはその存在を認めているということは、ある意味で、その国民が認めているということになる。そうであるならば、その国民の声、世論を変えなければなりません。核兵器を捨てるのは一人一人の選択でもあるのです。
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2017年に行われた交渉会議で、核兵器の使用、保有等を禁止する「核兵器禁止条約」が採択。会議参加者が喜びに沸く(ニューヨークの国連本部で)
南 核抑止論をはじめ、核兵器が必要であるとの考えを支持する人たちもいます。
田中 国際司法裁判所は1996年に勧告的意見というものを発表しています。これは核兵器の使用や威嚇が、人道法の原則と規則に一般的に違反するとしつつも、国の存亡に関わる状況などで、核兵器の使用が例外的に認められるかどうかについては明言していません。核兵器を正当化する側は、この点を突いてきます。
しかし、被爆者が受けた苦しみを思えば、私からすれば、「使う」という選択肢があること自体が間違っています。攻撃されたら反撃するという前提自体が、本当に国民の安全を考えているとはいえません。国民を核の苦しみから守る“抑止力”など存在しないと思います。
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小松 私たち創価学会青年部も、池田先生の平和思想を根本に、被爆体験の聞き取りや証言集の作成など、核兵器のない世界の実現に向けて行動を続けてきました。ヒバクシャ国際署名を推進しているほか、今月と来月には、被爆者を講師に招いて、オンラインでの証言会も開催します。
田中 ぜひ頑張ってください。10年後はどんな世界であってほしいかなどについて議論するといいでしょう。素晴らしい意見が出てくると思いますよ。
私も今年中に、何としても核兵器禁止条約を発効させたいと思っております。現在、批准国は40カ国(7月22日現在)で、発効要件である50カ国まで残り10カ国です。
ヒバクシャ国際署名は本年が最終年で、9月18日まで集め、国連に提出する予定です。市民の意志がはっきりと目に見える形となり、核兵器廃絶への流れを推進できるよう、最後まで取り組んでまいります。