◎ヴェストファーレン条約
(ヴェストファーレンじょうやく、羅: Pax Westphalica、独: Westfälischer Friede、英: Peace of Westphalia)
1648年に締結された三十年戦争の講和条約で、ミュンスター講和条約とオスナブリュック講和条約の総称である。ラテン語読みでウェストファリア条約とも呼ばれる。近代における国際法発展の端緒となり、近代国際法の元祖ともいうべき条約である。
この条約によって、ヨーロッパにおいて30年間続いたカトリックとプロテスタントによる宗教戦争は終止符が打たれ、条約締結国は相互の領土を尊重し内政への干渉を控えることを約し、新たなヨーロッパの秩序が形成されるに至った。この秩序を「ヴェストファーレン体制」ともいう。
1648年10月24日に、ヨーロッパのほとんどの大国が参加して、現在のドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州にあるミュンスターで締結された(実際にはオスナブリュック条約もミュンスターで締結された)[2]。取り決められた内容は膨大であるが、代表的なものとして以下の事柄が挙げられる。
ヴェストファーレン条約は、元より集権制が弱く統一された「帝国」としての立ち位置が不安定だった神聖ローマ帝国が、明確に統一性を失った出来事だった。同条約は「帝国の死亡証明書」と呼ばれ、「神聖でなければローマでもなく、帝国ですらない」というヴォルテールが評した大空位時代と並んで、ドイツ地方の非中央集権制を象徴する物として知られている。
この条約によって、ナポレオン戦争(1803年 - 1815年)までのヨーロッパ国際秩序(「ヴェストファーレン体制」)が形成された[注釈 1]。
◎国際連合
第二次世界大戦を防げなかった国際連盟の反省を踏まえ、1945年10月24日、51ヵ国の加盟国で設立された[2]。主たる活動目的は、国際平和と安全の維持(安全保障)、経済・社会・文化などに関する国際協力の実現である[3][4]。
英語表記の「United Nations」は、第二次世界大戦中の枢軸国に対していた連合国が自陣営を指す言葉として使用していたものが継続使用されたものであるが、日本語においては戦時中の連合国と区別して「国際連合」と呼ばれる。
2017年5月現在の加盟国は193か国であり[5]、現在国際社会に存在する国際組織の中では、敵国条項が存在するなど第二次世界大戦の戦勝国の色が強いものの、最も広範・一般的な権限と、普遍性を有する組織である。
◎「悲しき口笛」(かなしきくちぶえ)
1949年9月10日に発売された美空ひばりのシングルである。前作『河童ブギウギ』はB面の収録だったため、本楽曲がひばりにとってA面デビュー曲となった。
劇場公開日 1949年10月24日。松竹製作・配給。上映時間は84分。
美空 ひばり
(1937年(昭和12年)5月29日 - 1989年(平成元年)6月24日)
日本の歌手、女優。神奈川県横浜市磯子区滝頭出身。横浜市立滝頭小学校、精華学園高等部(現・東海大学付属市原望洋高等学校)卒業。
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第七章 律宗を誑惑の法と論断する 0181.07〜0181.13
日本では、天平勝宝6年(0754)に聖武天皇の勅によって、大和国の東大寺に戒壇が建立され、唐から来朝した鑑真によって、菩薩戒が授けられたのが最初である。また、天平宝字6年(0762)に下野国の薬師寺、筑紫国の観世音寺にも小乗の戒壇が建立された。
薬師寺は東海道足柄坂、東山道信濃坂以東の諸国の受戒道場、観世音寺は西海道諸国の受戒道場、東大寺は中国地方の受戒道場とされ、天下三戒壇と称された。いずれも小乗戒である。
その後、平安の初め、伝教大師は顕戒論を著して、小乗戒は末法の機根に相応しないとして、大乗戒壇の建立を主張した。
もとより、これには、南都の仏教界の強い反対があって、伝教大師は大乗戒壇の建立をはたせないまま、弘仁13年(0822)没した。ようやく、伝教大師が入滅してから7日後に勅許が出て、翌年に比叡山延暦寺に法華一乗の円頓戒壇が建てられたのである。