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真言見聞 p.149 文永九年七月
第14章 真言の邪義を五点に絞り疑難す
与三位房日行 五十一歳御作
【本文】
梵網経の疏に云く「第十に謗三宝戒亦は謗菩薩戒と云い 或は邪見と云う謗は是れ乖背の名なりすべて是れ解・理に称わず言は実に当らずして異解して説く者を皆名づけて謗と為すなり」文、
【通解】
梵網経疏に「第十に謗三宝戒または謗菩薩戒といい、あるいは邪見という。謗は乖背の名である。すべてこれは智解が理に合致しておらず、その言葉が真実に当たっておらず、異なった解釈をして説く者をみな名づけて謗というのである」とある。
【解説】
次いで、天台大師の梵網経の疏巻下からの文を引用されている。
この疏は梵網経に説かれる十重禁戒について釈したもので、引用された文は十番目の不謗三宝戒について釈したところである。
三宝を謗るということは菩薩を謗ることであり、因果の道理を無視する邪見であると釈している。
また謗ずるということは「乖背」と同じ意義であり、すべてにおいてその解釈している内容が理に合致しておらず、言葉が真実から外れており、本義と異なった勝手な見解を説く者を謗とすることであると釈している、この謗三宝の条件に当てはまるのが弘法ら真言宗の輩であることはいうまでもない。