「心は工(たくみ)なる画師(えし)の如し」
ーーこの御書は私にとって思い出深き御文です。
「思い浮かべた夢は実現する!」
たしか30歳前後の税理士試験の勉強の真っ最中に、 1階が拠点、2階が自宅、3階が事務所の、三階建の自宅兼事務所の絵を描いていました。
当時としては生活も困窮し、税理士試験に合格することさえ見えず、況してや自宅を建てることなど夢のまた夢。
……それが数年後、
妻「絵に描いた通りになったやんね!、いやそれ以上やん」??
結構波瀾万丈だったのですが、
自宅兼事務所→自社ビル→上海にも進出!
「心は工(たくみ)なる画師(えし)の如し」
ーーもう一度この御文を思い浮かべながら、心に夢を描いて行きたいと思います。思い浮かべる夢以上にはならないと言います。
夢は大きく、現実は一歩一歩!
「心は工なる画師の如し」と仏典は説く。この言葉について、池田名誉会長は論じた。「『心』は名画家のごとく、一切を自在に描き出していく。したがって、人生そのものが、『心』の描く『名画』である。『心』が創り上げる芸術である」▼人間は、ささいなことで倒れる、アシのような弱い存在であるが、どんな嵐の中でも心の翼を自由に広げていける強さもまた、人間にはある。鍵は、挑戦する勇気。その勇気の泉の源が、信心である。
【2014年3月28日付 名字の言】
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真言諸宗違目
第二章
真言等の諸宗の誤りを略して挙げる
文永九年五月 五十一歳御作
華厳宗は則天皇后の御宇に之を始む、
澄観等天台の十乗の観法を盗んで華厳経に入れて之を立て華厳宗と号す
<通解>
華厳宗は唐の則天皇后の時代に始まったものである。第四祖の澄観らが天台大師の十乗観法を盗んで華厳経に取り入れて宗派を立て、華厳宗と称したのである。
<解説>
『心は工なる画師の如し』
たしかに天台大師は摩訶止観の中で華厳経巻十の「心は工なる画師の如し」の文を引用し、心が諸法を形づくっているとの理は、ちょうど巧みな画師が種々の絵の具を用いてあらゆる物事を表現するようなものであると説いているが、あくまで傍証として用いただけで、華厳経に一念三千があるということではない。澄観はそれを逆に用いて、この文を華厳経に一念三千が説かれている根拠としたのである。