戸田先生の人間革命上下巻を読了!
横山光輝「長征」のあと、
徳川家康全26巻に挑みます。
(^o^)v
◎邂逅(めぐりあい)
【黄菊白菊】(きぎくしらぎく)
それは性の火遊びに、女を見る卑しい視線ではなくて、一生を共に過ごす女性を真面目に求めている眼であった。
「しかし、間違った信仰は、曲がった背骨を持つようなものだから、一層、いけない」
【狐つきの女】
それは仄(ほの)くらい電燈の明かりの下に、洗い晒(ざら)しの浴衣を着た年取った女が、中腰になって上体を前へ屈め、両手を合わせ、ぴょん! ぴょん! と薄穢(うすぎたな)い畳の上を三尺ぐらいずつ跳んでいたのだ。
「環境は、人を支配する」
◎巌さん活躍
【追羽根(おいばね)の音】
「君に、創価学会の理事長になってもらいたいんだ」
「君でなければいけない。ぼくの持っていないものを、君は、全部、持っている。……君に限る。会のことは、一切任せるから、思い切ってやってくれたまえ」
【男の恋】
この頃、巌さんは題目で朝を迎え、題目で眠りに入るような気がしている。
……
だから、心身共に疲労が激しく、床についてからも新しい計画が浮かんだり、人事に関して心を砕いたり、眼を覚ました時、かえって、心が萎えていることがある。
実は、本人の正一が、それに気付いていないのだ。
【霧島つつじ】
「ぼくたちにも、巌社長はお任せになったら、後は知らん顔をしていられるんです。だから、仕事に張り合いがあって、皆、真剣に働くんです」
【将棋の駒】
今は十幾つの会社の社長であり、今月に入って一般取引委員平野商店を兜町で買取り、財力幾百万……金融会社日本商事……創価学会二千人を率いる牧口常三郎も二階の本部を下りてきて、……
「あッ! いけない!」
「おい、ちょいと待ってくれよ。そこに角がいたのか」
【紅い血】
「牧口会長は講義、理事長は将棋……だなんていってるんです」
「ぼくはもっと嫌なことを聞いたな。師匠は毎晩折伏、弟子は毎晩お酒……」
「……ところが、牧口先生は大御本尊さまの功徳を罰論で表現して、しかも、急進的なんだ」
【歪んだ顔】
「……『仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲がれば影ななめなり……』……残念ながら、今の日本が、まさに、その通りで、体は曲がっており、影はななめになっている! 国民の魂を培う教育は、その有力な影の一つなのだが、この牧口は、永年教壇に立ってきて、絶望に近いものを感じている!」
(先生は眼のつけどころが違っている!)
【八重桜】
「日本は危ない! 国家諌暁しなければ、日本は惨澹たる結果を招く!」
「えッ! 日本が危ない……牧口先生、どうして、そんなことをいいだされたんだろう」
……五百万円を越えた彼の財力に眼をつけて、……
※猿渡換算…昭和17年の平均月給35円…500万円×10000…今の価値で5000億円か!
【雪風】
「国家諌暁なんて、乱暴だよ」
日頃の大言壮語が、いざという場合に、どんなものであるか……巌さんは去年の暮から、それをいやというほど見せられてきている。
(権力の前には、塩を振りかけられた蛞蝓(なめくじ)よりもだらしがない)
「よし! 判った! 諸君は、諸君の道へ行くがいい!」
「国家諌暁を、倪下に申し上げて下さい!」
◎混乱
【蝙蝠僧】
「……総本山の昔からの慣習には不敬にわたることが非常に多いから一つ、それを付加えて、警視庁に訴えてやるかな」
「……では、渡すものを渡して置こう」
「関口さんからのお電話で、笠原慈大という人が、警視庁へ、総本山を訴えたということです」
「ええッ!」
◎前兆
(警察に引っ張られて牢に入るというようなことは、過去世に法華経を持つ人を誹謗した罪……)
今は、その一つ一つに脈絡があって、それを手探り寄せている巨(おお)きな手を感じている。
(負けるものか!)