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腸内細菌

2014年08月01日 (金) 20:33
腸内細菌

◎はじめに
私たちの腸には、2万種類、1000兆個もの腸内細菌が棲んでいます。彼らは私たちの腸に棲む「もう一人の自分」です。

1.
腸を重んじれば
健康長寿を達成できる

一つの目的を持った集団には、どんなに少人数であっても、「司令塔」となる人間がいるものです。

この司令塔となる人物の人格が、とても重要なのです。

一般には、人体の司令塔は脳だといわれます。しかし、脳をすえたのでは命を縮めます。

では、いったい誰が適任なのか。実際のところ、人間の体は、腸を中心に動いています。

私たちの体の歴史は、たった一つの細胞から始まっています。生物が地球上に現れたのは、40億年以上も昔のこと。海で産まれたその生物は、体の表面(細胞膜)から、ミネラルなどを吸収する単細胞の微生物でした。やがて海水ミネラルよりも栄養価の高い他の生命を捕食する細胞が生まれ、栄養状態の良くなった生命体は多細胞を持つに至りました。そして、多細胞生物はさらに効率よく生き延びるために、ある器官をつくりだしたのです。
その器官とは、腸です。
腸はあらゆる臓器の祖先なのです。

腸を中心に生物は進化し、多くの臓器を持つようになりました。一例を挙げれば、栄養分を蓄える細胞が、腸から分離して肝臓になり、血糖値の調整をつかさどるホルモンの分泌細胞が分離して膵臓に、食物を一時蓄えるために腸の前後が膨らんで胃に、酸度を吸収する細胞が肺になったのです。

脳は、他臓器への影響などお構いなしに、自らの欲求を満足させるものばかり食べる指令を出す

※ポテトチップスなどのスナック菓子やファストフード、お酒、タバコ、砂糖たっぷりのスイーツやジュース、白ご飯や麺類などの炭水化物といった、脳を癒す嗜好品の類いです。これらは脳の大好物です。
しかし、腸をはじめとする各臓器にとっては、害となる成分を多分に含む飲食物です。

腸は全臓器の創造主であり、他の臓器はその子です。脳も例外ではありません。発達しすぎた脳は、母である腸を差し置いて、自らの欲求を満たすために司令塔の座を奪うにいたりました。

2.
細菌を排除する生活は、
万病を引き寄せる

腸は「第二の脳」

腸の三大機能
「消化」「免疫」「解毒」

腸は「内なる外」
食べたものが体内に吸収されるのは小腸からです。

免疫システムを支え、働きを活性化させているのが、腸に棲む共生菌たち

免疫の3大機能
「感染防衛」「健康維持」「老化予防」

テレビ
「手やのどに付着した病原菌を薬剤の力で排除すれば、風邪をひかない」
「細菌を排除すれば健康が保たれる」

社会学者グラスナー
「恐怖を煽ることで、政治家は有権者に自分を売り込み、テレビやニュースキャスター、雑誌は視聴者や読者に自分を売り込み、権利養護団体は入会を勧誘し、やぶ医者は治療を、弁護士は集団訴訟を、企業は商品を売り込む」

3.
免疫機能の強化は、
「ちょいワル菌」を
体内に入れることで実現できる

「はいはい」しない赤ちゃんが増えている
「おじいちゃんは汚いから近寄らないで」
ーーこれではかわいい赤ちゃんの免疫力を育てられません。

4.
感染症や食中毒、アレルギー性疾患は、
薬用石鹸やうがい薬を
やめれば予防できる

薬用石鹸での手洗いを繰り返していると、皮膚がカサカサになります。多くの皮膚常在菌が死んでしまうため、…皮膚のすき間から異物が入ってくると、かゆみや湿疹などの…乾燥性皮膚炎を引き起こし、…アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー性疾患は、免疫力が弱く、免疫機能が誤作動を起こす。

多くの日本人は、肌に乾燥を感じると保湿クリームを塗りたくなります。

炎症が、
皮膚で起こるのがアトピー性皮膚炎、
鼻で起こるのがアレルギー性鼻炎、
気管支で起こるのがぜんそく

兄弟姉妹の数が多いほど、アレルギー体質になる子は少ない。
第一子はアレルギー体質になりやすいというデータもある。
母親が働いていない家庭の子どもは、アレルギー体質になる確率が高い。
キーワードは「細菌」

5.キレイになりすぎた体が、
クローン病や
潰瘍性大腸炎をつくる

「クローン病」
自分の免疫システムが自分の腸を攻撃するという病気

「食の欧米化が原因」
「衛生的になりすぎた環境が原因」
ーー細菌すべてを「悪」とする考え

免疫は諸刃の剣
9歳までのなん40%もが、なんらかのアレルギー性症状に苦しんでいる

自然と密着して原初的な生活を送っている島の人たちにアレルギー患者は一人もいません。

腸に棲む寄生虫がアレルギー抑制物質を分泌していた



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