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相続が“争族”を生むとき

2014年07月23日 (水) 11:04
相続が“争族”を生む

●もめる背景1
『相続人はお金が必要な人たち』

親が亡くなって、相続人になった人たちーーとりわけ30〜40代くらいの世代では、大切な親を失った悲しみと、遺産分割の話し合いとを切り離して、情にながされることなく自分の権利を冷静に主張する人が増えています。

「自分にはこれだけの相続分がある」と言って相続人が権利を主張すること自体を、「悪いこと」や「みっともないこと」だと決めつけるのは早計です。

これから親の相続に直面する人たちは、総じてお金がかかる世代でもあるのです。住宅ローン、教育費、長引く不況で収入は上がらず、貯蓄もまなならない。年金への不安もある。「受け取る権利があるお金は受け取りたい」と思うのは、むしろ普通の感覚とも言えます。

●もめる背景2
『コミュニケーションの欠如』

争いごとの多くは、意思の疎通が上手くいかない状況で発生するものです、

「オレに任せてくれれば悪いようにはしない」と言って、半ば独断で決め、後日、「このようにした。同意書に印鑑を捺して送り返せ」と一方的に言われたら、どんな思いをするでしょうか?

「長男なりの考え」?
兄弟姉妹が一堂に会する機会が減った。
家族全員が顔を揃えるのは少ない。
そこで親の財産の相続を話題にすることは、「縁起が悪い」とタブー視。

「上の兄貴には子どもが4人もいるし、下の兄貴は自分で始めた広告代理店の資金繰りに苦しんでいた。2人ともお金が必要なことは、僕にもよくわかっていたんです。僕が相続を放棄すれば、兄貴たちの相続分は3分の1から2分の1に増える。それもあって僕は『いらない』と言ったのに、兄貴たちからは『すまないな』という一言もなかった。それが我慢ならなかったんです」

●もめる背景3
『配偶者の横槍』

財産の分け方をめぐるコミュニケーションそのものが、争いの火種になることもあります。

「もらえるものをもらえないのは、私たち家族が貧乏くじを引かされるのも同然だ」

とはいえ、配偶者は自分から遺産分割の話し合いの中に入ろうとはしないものです。

「話し合いの場に、奥さん(ご主人)を同席させてはいかがですか?」

「苦労をかけたお父さんを、これ以上困らせたら罰があたるわね。親の遺産なんかアテにしないで、立派なお兄さんに感謝しなきゃ」


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