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実を結ばざるをえない

2014年02月27日 (木) 15:54
実を結ばざるをえない

35 高価な贈り物
わたしは戦争の義務から解放されて、わたしの活動すべき仕事は南アフリカにはもはやなく、インドにこそある。本国の友人たちもまた、帰って来いと圧力をかけていた。

神はわが身をとこしえに
愛の綿糸(いと)もてつなぎたまえり
われは神の子なり

民の声は神の声である。

送別会が、いたるところで開かれた。そして高価な贈り物が、わたしにおくられてきた。

いったいこれらの贈り物をみんな受け取る筋合いがあるのだろうか。

うずたかく積まれたこれらの品物を受け取った夜は、眠れなかった。

奉仕の生活は奉仕自体が報酬である。

わたしの家には、高価な贈り物は置いていなかった。私たちは、生活をどしどし簡易なものにしようとしていた。

子供たち
「私たちは、そんな値段の高い贈り物は必要ありません」

「では、おまえたちがお母さんを説き伏せてくれるかね?」


「…あんな心をこめてくださった贈り物を手放すなんて、金輪際いやです」

「だが、贈られた首飾りは、あなたの奉仕に対してだろうか、それとも、わたしの奉仕に対してだろうか」
「おっしゃるとおりです。しかし、あなたがなさった奉仕は、わたしがした奉仕と同じです。わたしは、昼となく夜となく、あなたのためにあくせく働きました。それは奉仕ではないのでしょうか? あなたは、何もかもみんなわたしに押しつけました。わたしは、その無情さに泣いたこともありました。しかもわたしは、身を粉にして働いてきたのです」

36 会議派との最初の出会い
「それは、私たちの仕事ではない。それは掃除夫のやることだ」
わたしは、ほうきを貸してくれ、と言った。…わたしは一本のほうきを手に入れて、便所を掃除した。

しかし、それだけではすまなかった。幾人かの代表は、夜分、彼らの部屋の窓ぎわにあるヴェランダを使って、平気で自然の欲求を満たした。

37 ロード・カーゾンの接見
「君は、給仕とわしたちの違いを知っているか? 彼らはわしたちの給仕で、わしたちはロード・カーゾンの給仕なのだ。もし接見に出ないでいようものなら、わしはその報いを受けねばなるまい」

38 ボンベイにて
わたしは、自助の習慣をつくっていたので、わたしの身辺の世話は、ごくわずかですんだ。彼は、わたしの自分自身で始末する習慣、からだの清潔さ、忍耐力、そして規則正しさに非常に感銘を承る

ゴカーレ
「君がわたしほど顔が広くなったとき、電車に乗ることは不可能でないかもしれないが、むずかしいことになろう。…しかし、わたしのような人間になると、出費があるこのはほとんど避けられないね」

「しかし、あなたは散歩にもお出かけになりませんね。あなたがいつも病気ばかりしておられるのは、不思議ではありません。公の仕事のために、からだをきたえる時間がないのですか?」
彼は返事をした。
「散歩に出かけて行く暇があるかね?」

しかしわたしは、法廷弁護士(バリスター)として成功するかどうかについて、大いに自信があったわけではなかった。これまでの失敗をしたときの不愉快な記憶は、まだわたしから消えていなかった。

「ガンジー君。私たちは、どうしても君をここで遊ばせておくに忍びない。君はボンベイに移るべきだ」

「チェンバレン氏来たる。すぐ帰れ」

39 ふたたび南アフリカへ
「私たちの労力に対して何か報酬を望んではならない。しかし、すべての善行は、ついには実を結ばざるをえない。とわたしは固く信じている。過去を忘れ、そして私たちの目前の任務を考えようではないか」


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