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0186〜0237 開目抄 0204:17〜0206:14
第30章 昔の弾訶を引証す
本文
されば四大声聞の領解の文に云く「我等今は真に是れ声聞なり仏道の声を以て一切をして聞かしむ我等今は真に阿羅漢なり諸の世間天人・魔・梵に於て普く其の中に於て・応に供養を受くべし、世尊は大恩まします希有の事を以て憐愍教化して我等を利益し給う、無量億劫にも誰か能く報ずる者あらん手足をもつて供給し頭頂をもつて礼敬し一切をもつて供養すとも皆報ずること能わじ、若しは以て頂戴し両肩に荷負して恒沙劫に於て心を尽して恭敬し又美膳・無量の宝衣及び諸の臥具・種種の湯薬を以てし、牛頭栴檀及び諸の珍宝を以て塔廟を起て宝衣を地に布き斯くの如き等の事を以用て供養すること恒沙劫に於てすとも亦報ずること能わじ」等云云。
現代語訳
されば法華経信解品に四大声聞が領解していわく「われらは今こそ真に仏の声を聞いた声聞である。仏道の声をもって一切をして聞かしむるであろう。われらは今真に阿羅漢である。もろもろの世間・天人・魔・梵の中にあって普くその供養を受けるであろう。世尊は大恩ましまして、希有の事をもってわれらをあわれみ教化して利益を与えてくださったのである。無量億劫にもだれかその恩を報ずることができようか。手足をもって仏さまに供養し、頭を地につけて礼拝し、一切をもって供養し奉っても、みな仏恩を報ずることはできないのである。もしは仏の身を頂戴し両肩に荷って恒沙劫の間・心をつくして恭敬し、また美味の膳を供え無量の宝衣および、もろもろの寝具、種々の薬湯をもって供養し、牛頭栴檀およびもろもろの珍宝をもって塔廟をたて宝衣を地に布き、このようにして恒沙劫の間、あらゆる御供養を申し上げても、また仏恩を報ずることはできないのである」と四大声聞はいっている。