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2020.9.27-4(2)

2020年09月26日 (土) 19:13
2020.9.27-

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春秋
日本経済新聞 朝刊
2020/9/26 2:00
 「敷居が高い」という慣用句は日常会話にも登場する。辞書では、「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」とある。文化庁がきのう発表した「国語に関する世論調査」によると、56%の人が「高級すぎたり、上品すぎたりして入りにくい」の意味だと回答した。

▼「浮足立つ」はどうか。本来は、「恐れや不安を感じ、落ち着かずそわそわしている」様子を示す慣用句だ。しかし、60%が「喜びや期待を感じ、落ち着かずそわそわしている」を選んだ。近年、辞書の意味とは反対のイメージを抱く人が主流になりつつあるようだ。言葉の意味や成句の使い方は、時代とともに変化する。

▼「敷居が高いが、浮足立つことなく誠実な対応を」ということか。株主総会で株主の議決権行使の集計作業を受託する信託銀行が、適切な事務処理を怠っていた事実が発覚した。一部の株主の意見が総会の議決から除外されていたのだ。株式会社制度の土台を揺るがす不祥事である。信託銀行や企業の説明責任が問われる。

▼「物言う株主」とは、企業価値の向上を経営陣に積極的に提言する投資家だ。彼らの照会により今回の問題が分かったという。長年の株式持ち合いの風土のなか、株主提案を軽視する意識はなかったか。将来の国語世論調査で、「時代の変化で廃れた表現」に、物言う株主が加わることを期待する。当然の権利なのだから。


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