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2020.9.27-6(2)

2020年09月26日 (土) 10:35
2020.9.27-

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池田先生の“歴史的講演”の立役者
――ハーバード大学 モンゴメリー名誉教授との語らい(下)

連載〈扉をひらく 池田先生の対話録?〉第16回

●2度目のハーバード講演に際し、池田先生と香峯子夫人がボストン近郊のモンゴメリー夫妻の自宅を訪問(1993年9月)

●ハーバード講演の舞台裏

 「日本のドクター・イケダの講演を、ぜひ聞いてもらいたい」
 「優れた宗教指導者だ。君の研究にも必ず参考になる」

 1991年、モンゴメリー氏は、秋に行われる池田先生のハーバード講演の準備に余念がなかった。

 氏は、ハーバード大学ケネディ政治大学院の“創立の父”といわれる行政学の権威。その氏が、これほどの熱意をもって語る「イケダ」という人物は何者か――多くの人が関心を抱いた。

 氏には、被爆直後の広島の復興に尽くして以来、米国の外交政策に対する問題意識があった。それは指導層の「長期的な展望の欠落」であり、一つの行動が及ぼす「将来的な影響への無関心」である。

 90年12月、「指導者像」をめぐり先生は氏に語っている。
 「権力に甘えるのではなく、民衆の英知の結集で、指導者を善導していく、そうした時代に入ったといえます。モンゴメリー博士は、その先駆の道を開いてこられた」

 氏が応じる。
 「おっしゃる通り、指導者には本来、人々に喜んでもらいたい、尽くしたいという願望がある。つまり、リーダーシップを発揮するうえでの“動機”をもっている。しかし、往々にして指導者は、それを忘れがちです。だからこそ民衆の側から、指導者が、本来の願望、動機を思い起こすよう、常に働きかけていかねばならない」

 先生は深くうなずいた。
 「民衆が主役であり、民衆のための指導者です。『無責任』『無慈悲』『無認識』な指導者に対しては、民衆の連帯で正していく。平和の方向へ、幸福の方向へと、民衆の知恵で導いていく――ここに、平和への重要なポイントがあることを、重ねて申し上げたい」

 新たな指導理念を求めていたモンゴメリー氏を中心に、ハーバードから先生に対し、87年3月、同年6月、91年3月と、3度の招聘状が送られている。

 そして91年9月、ついに先生の講演が実現。テーマは「ソフト・パワーの時代と哲学」。最初にモンゴメリー氏が登壇し、「ミスター・イケダは、グランドファーザーともいうべき存在です。“知恵の親”です」と力強く紹介した。

●池田先生が名門ハーバード大学で初講演(91年9月)。同大教授のモンゴメリー氏は、80年代から先生を大学に迎えようと尽力を重ねていた

 89年に冷戦が終結し、講演の3カ月後にはソ連が崩壊するという歴史の転換期。先生は仏法の「縁起」の思想に触れ、内発的精神に支えられた「自己規律」が求められていると主張した。

 モンゴメリー氏は、93年9月、池田先生の2度目のハーバード講演(「21世紀文明と大乗仏教」)の実現にも奔走。この講演を受け、ハーバードに隣接する「池田国際対話センター」が発足する。氏は自ら講演を重ね、センターの発展へ尽力を惜しまなかった。

●SUA開学に尽くす

 創価学会の平和運動の特性について、モンゴメリー氏は三つの側面から分析する。

 一つ目は「池田先生のリーダーシップ」。世界の指導者と語り、平和への志向を強めている。

 二つ目は、平和・文化活動を通じての「民衆の意識の向上」。核兵器についての展示などを通し、民衆の意識変革を促している。

 そして三つ目は、教育・学術機関による、指導者と民衆の“中間”に位置する「学者・技術者・政策遂行者たちの啓発」である。

 91年3月、氏は創価大学ロサンゼルス分校(当時)に開設された「環太平洋平和・文化研究センター(PBRC)」の初代所長に就任する。常々、自らの責務が、学会の平和運動の「第3の側面」への貢献、とりわけ、創価の哲学を軸に“知のネットワーク”を構築することにあると自負していた。

 翌年、タイで国際環境セミナーを主催。93年には全米大学人会議を開き、同国を代表する学長経験者らが集う。ハーバードのケネディ政治大学院「科学・国際問題センター」との共同研究も始めた。

 PBRC発足から10年後の2001年、アメリカ創価大学(SUA)オレンジ郡キャンパスの開学に当たり、氏は理事に選ばれる。

 「次のステージは、これまでの研究成果を、大学での教育事業に注いでいくことです。これこそ、池田会長と私にとっての最大の喜びになるに違いありません」


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