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〈インタビュー 終戦75年に寄せて〉
南アフリカの平和運動家
エラ・ガンジー博士(マハトマ・ガンジーの令孫)
「終戦の日」のあす15日は、インドの独立記念日でもある(1947年)。独立運動を指揮したマハトマ・ガンジーの非暴力の闘争は、人類史に刻まれた不滅の巨歩として輝く。終戦75年に寄せて、ガンジーの令孫で、南アフリカの平和運動家であるエラ・ガンジー博士にインタビューした。(聞き手=萩本秀樹)
私は1940年に南アフリカで生まれ、祖父に初めて会ったのは、両親と共にインドを訪れた7歳の時です。
数カ月間の滞在でしたが、アシュラム(道場)で祖父と暮らしました。彼は毎日、家族はもちろん、アシュラムの子どもたち全員と過ごす時間を設けていました。それは本当に特別な時間でした。
残念なことに、それが祖父と過ごした唯一の時間となりました。インドが独立した直後の48年、ガンジーは銃弾に倒れたからです。
温かく、愛情深い祖父でした。私の記憶に刻まれるのは、一般に孫がおじいちゃんに対して抱く、懐かしい感情そのものです。
◇◇
とりわけ私は、ガンジーと池田SGI会長の信条に、多くの共通点を見いだすのです。
池田会長はその旺盛なエネルギーで、各界の識者と交流を結んでこられました。その中で、人類が学ばなくてはならない多くの問題や哲学を巡り、語り合ってこられました。
こうした功績を高く評価しています。
生命尊厳の思想を打ち立てる上で大切なのは、尊厳とは他者との関係性の中で築かれていくと知ることです。誰かの尊厳を奪う時、その人は同時に自分自身の尊厳も失っているのです。
仏法は、この人間同士の連関を説いています。そしてそれは人間と人間だけではなく、人間と自然環境の連関でもあります。
そうした生命の「全体性」に重きを置き、深い次元で教えてくれる哲学は、そう多くはありません。
私たちは皆、つながり合って生きる存在です。一人一人が、今の自分よりも慈悲深く、他者を尊敬する心を持って、相手に耳を傾けることができれば、世界は変わります。偏狭になり、怒りに身を任せて暴力を振るうことは、その対極の振る舞いにほかなりません。
「非暴力」こそ大きな力であると確信し、その思いを多くの人に広げていくことが、新たな平和をつくる道であると信じています。