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◎〈心に御書を〉65 大海原のように悠然と
〈御文〉
大海へ衆流入る・されども大海は河の水を返す事ありや、法華大海の行者に諸河の水は大難の如く入れども・かへす事とがむる事なし(椎地四郎殿御書、1448ページ)
〈通解〉
大海には多くの河が流れ込む。しかし、大海は河の水を返すことがあるだろうか。大海のごとき法華経を持つ行者に、多くの河の水が大難のように流れ込んでも、押し返すことや、とがめだてすることはない。
〈池田先生が贈る指針〉
日蓮大聖人は若き日、世界一の太平洋を望まれつつ修学に励まれた。
妙法を唱える学会っ子は、大海原のような心で大きく逞しく学ぼう!
特に、コロナ禍の中、健気に奮闘する受験生の友を心から讃えたい。今の逆境から必ずや不屈の大人材が育つ。
題目は全てを生かす力だ。挑戦と努力、そして勝利の青春を悠然と飾れ!
◎インタビュー 日本被団協事務局次長
和田征子さん――核兵器のない世界へ
●核兵器は絶対悪
――和田さんの手記(別掲)を読むと、被爆体験を受け継ぐことの重みが胸に迫ります。
母から聞いた体験を通して被爆の実相を伝えたいと、証言を続けてきました。けれど、そこにいた人が“五感”で感じたことを伝えるのは、本当に難しい。
生前、母は、長崎に原爆が投下された8月9日になると、「あの臭いが戻ってくる」と言っていました。わが家の隣は建物疎開で空き地だったので、そこで毎日、原爆で亡くなられた方々を「ゴミのように集めて焼いた」。想像ができないのですが、「それがもう一回よみがえってくる」と。母はその臭いで、食べ物を口にすることなどできなかったそうです。私は、聞いた以上のものは伝えられない。いつもいつも、ためらいがありました。
そんな私の葛藤を、広島の被爆者であるサーロー節子さんにお話しする機会がありました。2016年、ジュネーブで行われた核軍縮に関する国連公開作業部会でお会いした折のことです。
サーローさんは「お母さんの話を繰り返し聞いて育ったあなたは、他の方より原爆のことを知っているんだから。あなたのような若い方が話してくださることが、私はうれしい。だから語っていいのよ」と、おっしゃってくださったんです。今は迷うことなく、母から受け継いだままの体験を語るようにしています。
◎〈教学〉 「転重軽受法門」研さんのために
涅槃経に転重軽受と申す法門あり、先業の重き今生につきずして未来に地獄の苦を受くべきが今生にかかる重苦に値い候へば地獄の苦みぱっときへて死に候へば人天・三乗・一乗の益をうる事の候(御書全集1000ページ3行目〜4行目、編年体御書379ページ3行目〜4行目)
[池田先生の指針から]生命の大道を堂々と歩み抜く
濁世末法の現代において、大聖人の御精神を受け継ぎ、広宣流布のために、法華経の通り、御書に仰せの通りの難を受けてきたのは、仏勅の創価学会しかありません。
その崇高な自覚に立たれた、日蓮仏法の現代の広布弘通の師匠が牧口先生であり、戸田先生でした。
ある婦人が「戸田先生は、なぜ病気をしておられるのですか」と質問されたことがあります。戸田先生は語られました。
「私が、こうして病気をしていることは、大きな『転重軽受』なのだよ。この病気で、学会が受ける大難を軽くすませているのだ」
私は、この戸田先生の深きお心を忘れられません。
まさに戸田先生は、来る日も来る日も、全宇宙の障魔の激流に身を投げ出して、師子王の指揮をとってくださった。
私もまた、戸田先生の無二の弟子として、全同志の生々世々にわたる宿命転換の道を開く護法の実践を貫いてきました。
大阪事件で、一切の矢面に立って戦う私に、戸田先生は言われました。
「君が先頭に立って、大難を受け、戦ってくれるおかげで、本末究竟して、全同志の一生成仏の道が開かれることになる」と。
今、全世界192カ国・地域に「宿命を使命に変える」という、生命の大道を喜々として、また、堂々と歩み抜き、変毒為薬の勝利の現証を示している学会員が数えきれないほど大勢おられる。
これこそが、「転重軽受」の最大の実証であると確信しています。
本抄(転重軽受法門)で、大聖人は、法華経の行者としての大確信と大闘争を、迸るような勢いで語られています。
その一言一句の奥に「日蓮が如く強くあれ!」「日蓮とともに勝利せん!」との熱き鼓動が脈打っていると拝されてなりません。
我が宿命と真正面から格闘しながら、友の宿命転換のために尽くし、広宣流布に生き抜いていく――この尊き実践の中にこそ、大聖人の魂は脈々と流れ通います。
ここにこそ、無上の喜びと生きがいに満ちた「師子王の人生」が開かれゆくのです。
(『希望の経典「御書」に学ぶ』第2巻)
【寸鉄】
自分が変わり責任を持て
ば勝利できる―戸田先生
11・18へ幹部自らが率先
◇
世界青年部総会へ後継の
勇者が躍進!試練の時に
広布に駆ける功徳は燦然
◇
敵というものは忘れさせ
て狙う―御書。事故、詐欺
等に注意。祈り、油断なく