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習近平国家主席(提供:中国日本商会)

2015年05月27日 (水) 23:09
習近平国家主席(提供

日中友好交流大会での講話(習近平)

2015年5月23日

皆様、こんにちは。2000年前、中国の大思想家の孔子は、「遠方から友来る、また嬉
しからずや」と述べた。本日、3000名の日本各界の人々が遠方から訪ねて来て、北京
の人民大会堂に集い、日中友好交流大会を共に開催した。これは、近年における両国民間
交流の大きな出来事であり、我々は非常に嬉しく感じている。

まず、私は中国政府と人民を代表して、また、個人的な名義で、日本の友人らの来訪に対
して、熱烈な歓迎を申し上げる。我々は、皆さんを通じて、多くの日本国民に対しても、
心からの挨拶とすばらしいお祝いを申し上げる。

日中は一衣帯水であり、2000年以上にわたり、平和友好が両国国民の心の中の主旋
律であり、両国民は相互に学びあい、各自の発展を促進し、そして、人類の文明のために
重要な貢献を行った。

一週間前、インドのモディ総理が私の故郷の陝西省を訪問した。私はモディ総理と共に、
西安において、中国と印度の古代の文化交流の歴史を振り返った。隋、唐の時代、西安は
日中友好往来の重要な窓口であり、当時、多くの日本からの使節や留学生、僧などがそこ
で学習し、生活をしていた。代表的な人物は阿倍仲麻呂であり、彼は、大詩人の李白や王
維と深い友情を結び、感動的な美談を残した。

私は、福建省で仕事をしていた時、17世紀の中国の名僧隠元大師が日本に渡った物語
を知った。日本に滞在していた期間、隠元大師は、仏教を普及させただけではなく、先進
的な文化や科学技術を持ち込み、日本の江戸時代の経済社会に重要な影響をもたらした。

2009年、私は日本を訪問した際、北九州などの地方を訪ね、両国国民間の割くことの
できない文化的な淵源、歴史的関係を直接的に感じた。

近代以降、日本は拡張的な対外侵略の方向に向かい、日中両国は悲惨な歴史を経験する
ことになり、中国人民に重大な災難をもたらした。70年代、毛沢東主席、周恩来総理、
鄧小平氏、田中角栄氏、大平正芳氏など両国の古い指導者らが、高度な政治的智慧をもっ
て、重要な政治的決断を行い、様々の困難を克服し、日中国交正常化を実現し、また、平
和友好条約を締結し、両国関係に新しい世紀を切り開いた。廖承志氏、高碕達之助氏、岡
崎嘉平太氏などの有識者が積極的に奔走し、多くの仕事を行った。歴史は証明しているが、
日中友好事業は両国及び両国人民にとって有利であり、アジアと世界にとっても有利であ
り、これは、我々がいっそう大切にして、一心に擁護する価値のあるものであり、引き続

き努力を続けていく。

来賓の皆様及び友人の皆様!

隣人は選ぶことができるが、隣国は選ぶことができない。「徳は孤にならず、必ず隣あり
(本当に徳のある人は 孤立したり、孤独であるということは無い。)」である。日中両国の 人民の誠意と友好、及び徳をもって隣を為すようにしさえすれば、必ず世代をわたり友好
を実現することができる。 日中両国は共にアジアと世界の重要な国であり、両国の人民は
勤労で、善良で知恵に富んでいる。日中の平和、友好、協力は人心の向かうところであり、
大勢である。

中国は高度に日中関係の発展を重視しており、日中関係は歴史の風雨を経てきたが、中
国側のこの基本方針は終始変わっておらず、今後もまた変わることはない。我々は、道を
同じくして、日中の四つの政治文書の基礎の上に、両国の隣人としての友好と協力を推進
していくことを願っている。

今年は中国人民抗日戦争及び世界反ファシスト戦争勝利 70 周年である。当時、日本の軍
国主義が犯した侵略行為を覆い隠すことを許さず、歴史の真実は歪曲することを許さない。

日本の軍国主義が犯した侵略の歴史を歪曲し美化を企てるいかなる言動に対しても、中国
の人民とアジアの被害を受けた人民が応えることはなく、正義と良知がある日本の人民も
応えることはないと信じている。「歴史を忘れず、将来の戒めとする」。 歴史を銘記するこ
とは、未来を創るためである。戦争を忘れないことは、平和を擁護するためである。

我々は、日本の人民もあの戦争の被害者であると考えている。抗日戦争が終結した後、
中国の人民は徳をもって恨みに報い、百万人の日本人が帰国するのを手助けし、数千名の
日本の戦争孤児が成人するまで養い、中国人民の心の広さと大きな愛を示した。

今日、日中双方は「歴史を鑑とし、未来に向かう」精神に基づき、 平和の発展を共に促
進し、共に世代をわたる友好をはかり、両国で共に美しい未来を創り、アジアと世界のた
めに協力して行かなければならない。

皆様、日中友好の基礎は民間にあり、日中関係の前途は、両国民の手に握られている。両
国関係が不調であればあるほど、両国各界の人々の積極的な行動がより必要となり、民間
交流をより強化する必要があり、両国関係の改善・発展のために条件と環境を作り上げな
ければならない。

「青年が立てば、国家も立つ」 本日、多くの若者もここに坐っている。中国政府は、

両国国民の民間交流を支持し、両国各界の人々、特に若い世代が積極的に日中友好事業に
身を投じ、交流・協力を行う中で理解を増進し、相互信頼を樹立し、友情を発展させてい
くことを励行する。

「先人が植えた木の木陰で、後代の人々が涼む」 私が真に期待するのは、両国の青少

年が友情の信念をしっかりと持って積極的に行動し、友情の種を不断なく播き、日中友好
を大樹に育て上げ、これをうっそうと茂る森にまで成長させ、そして、日中両国人民の友
好を世々代々と継続させていくことである。

最後に、日中友好交流大会の円満な成功と日本の友人の中国滞在が愉快なものとなるよう
お祈り申し上げる。ありがとう。

(了)


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