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巨悪と戦ったガンジー

2014年03月05日 (水) 19:22
巨悪と戦ったガンジー

一、「正義の道」は滅びない。「真実の道」は消えない。魂のバトンを握りしめて走る「師子」がいれば。
トルストイは生涯かけて、民衆の心に「希望の火」ともした。それは20世紀の二つの世界大戦によっても、消え去ることはなかった。
人権を踏みにじる巨悪と戦ったマハトマ・ガンジー。彼がトルストイの著作を読んだのは、南アフリカの獄中だった。非暴力の思想に感銘し、何度も手紙を交わした。
亡くなる2ヶ月前に、トルストイはガンジーに手紙を書いた。
「われわれには世界の涯(はて)のように思われる(南アフリカの=編集部注)トランスヴァールでのあなたがたの活動が、今日世界でおこなわれているすべての活動のなかで最も不可欠、かつ重要なものとなるのです」(森本達雄訳)
ガンジーは、南アフリカの自分たちの農場の一つを「トルストイ農園」と名づけた。敬愛するトルストイに必ず喜んでもらえる農園にしよう――との思いを込めて。
南アフリカ、そして帰国したインドで、ガンジーは命がけの非暴力闘争を繰り広げた。精神の炎は燃え広がった。
やがてアメリカでも、一人の青年が立った。マーチン・ルーサー・キング博士。公民権運動の勇敢なる指導者である。
彼は言った。
「ぼくは、永い歳月の間さがし求めてきた社会改革のための方法を、ガンジーがこのように強調した愛と非暴力のなかにはじめて発見したのだ」(雪山慶正訳)

今日も一歩を!
一、キング博士が凶弾に倒れたアメリカのメンフィス。この地で非暴力の理想を継ぐ人がいる。
マハトマの令孫・アルン・ガンジー氏である。ガンジー非暴力研究所を創立し、所長を務めておられる。私も2度、お会いし、21世紀を見つめて語り合った。
氏は語っている。
「今日、一人の人を変えることができれば、私はそれで満足です。明日は二人の人を、そして次の日は三人・・・。何人であろうと、変えることができれば、それでいいのです。その人たちがまたほかの人を変えるでしょう」(塩田純訳)
暴力のない世界へ――まず人間自身が変わらなければならない。
トルストイが叫び、ガンジーが、キングが受け継いだ生命尊厳の理想。非暴力による精神革命。
それを実現する重大なカギは教育である。そして、文化の交流、民衆と民衆の心の交流を幾重にも広げていくことだ。
それを、創価の我らが世界に展開している。今、新しい歴史をつくっているのだ。
歴史の主役は民衆である。ゆえに、一人ひとりの民衆が強くなることだ。
偉大なる人間革命を、一人また一人と成し遂げていくことだ。
トルストイは書いている。
――「町まで遠いのですか?」という通行人の問いに、賢者は答えた。
「歩いてみなさい」と。
まず、一歩を踏み出すことだ。歩き始めなければ、どれくらい遠いか、わからない。いな、永久に目的地にはたどり着かない。
歩くか、歩かないか。
立ちどまるのか。大いなる夢への挑戦を開始するのか。それを決めるのは、ほかならぬ自分である。
我らは創価の道を征く。
自分が歩いたこの道は、全部、幸福の花が咲く。自分が励ましたあの友は、全部、永遠の宝友となる。
自分が決めたこの道は、人類の悲願の平和の道だ。父が、母が、あの同志(とも)が、苦難を勝ち越え、開いた道だ。
きょうも、我らは進みたい。
頭(こうべ)をあげて、胸を張り、わが栄光の人生の道を! 世界の友と肩組みながら、永遠の希望のこの道を!

2002年12月25日 聖教新聞掲載


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